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テーマ:最近の出来事(573)
カテゴリ:最近思うこと
砲撃された建物のよう
ある日会議が終わって外に出たら、大きな解体中の建物が見えた。この建屋は九州電力の火力発電所だった。現在は運転停止していて解体が進んでいる。 1967年9月に1号機が運転開始、3号機までが建設された。1号機は石炭専焼だったが、のちに重油専焼に転換、その後老朽化に伴い1号機は1989年に廃止された。2,3号機は石油発電だった。しかし、原油高の影響を受けやすいこと、電力需要の伸び悩み、設備の老朽化などにより、2004年10月から2、3号機も運転を停止していた。 煙突は3本あり、1号機のコンクリート製の煙突は既に撤去されていた。残った鉄骨造りの2本の煙突は、観光地である当市の景観を損なっていたが、近年解体が始まり、大方終了していて今は建屋が解体されている。 「こうしてみると大きな建屋だった」 (張り巡らされて配管がまるで人体の脳の血管のように見える) ウクライナの砲撃された後の学校や病院の写真は見るに堪えない。人間の叡智と労働によって時間をかけて組み立てられた建造物も、ミサイル一発で見る影もない姿になる。そして、多くの人命が消えていった。 「手前の建屋にはまだ手が付けられていない」 (電力の時代になって100年、自然エネルギーへの転換は進んでいない) この火力発電所の解体はのどかな風景であるが、煙突の高さや建屋の大きさに慣れてしまっていた。本当はビルの30階以上の高さがあったのだろう。手前に見える未だ解体されていない建屋だって20階建てビル以上の高さがありそうだ。 この発電所がまだ稼働していた時に、一度見学に出かけた時がある。といっても、制御室だけではあったが、あまりにも短い稼働期間だったので電力会社としては大きな赤字を出しただろう。 運転停止した建物を管理してゆくだけでも経費がかかるので、長い停止期間を経てやっと解体が始まった。跡地の利用計画はどうなっているのだろうか。 ↓ランキングに参加中、良かったら下のバナーをクリックしてください。 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/05/28 01:09:49 PM
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