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テーマ:最近の出来事(571)
カテゴリ:最近の出来事
近年風化が激しいということだったが 国道203号線から案内板にしたがって唐津方面に向かって左に曲がる。駐車場からはほんの10分で「鵜殿岩屋石仏群」に着く。最初に眼に着いたのはメインの多聞天と広目天がひさしに覆われていたことだった。 「多聞天」 (四天王の中では、北面にあって仏法を守護しているといわれる) 夕方のことで暗かったのだが、以前よりも赤みが増しているような気がした。塩類風化による被害が進行中という。防ぐためには日に当てないことが大切という。 「持国天」 (東方の守護をつかさどる) 多聞天と持国天に守られて中央には11 面観音が比較的良い状況で残されている。 「11面観音」 (風化は進んでいても、制作された当時の雰囲気は残っている) 弘法大師伝説は全国に残っているが、この石仏も唐から帰朝した弘法大師が張りだした岩の洞窟に掘ったのが始まりという。しかし弘法大師の帰朝は9世紀のはじめ(806年)に博多の津に着いている。 だから実際に弘法大師がここに立ち寄ったことはないと考えられる。現存している石仏は最古のものでも約600年前の南北朝時代の制作と考えられ、多くは中世から近世(江戸時代)にかけて掘られたと言われている。 「野ぼとけたち」 (風雨にさらされて、現在まで数百年の時を刻んできた) この岩山を巡り歩けば多くの仏像が残っている。しかし、倒壊の危険があるためか、右奥の方は立ち入り禁止になっていた。 中世にこの地を支配した松浦党の首領相知氏と、戦国時代になると波多氏がこの地を保護したと考えられる。また山岳仏教の聖地としてあがめられていた。風化を食い止め往時の様子をできるだけ残すことが大切だと感じた。 ↓ランキングに参加しています。応援のクリックをお願いします。 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/01/19 05:23:35 PM
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