私が興味あるものの一つにマーケティングというものがある。
興味があるとは言っても専門書やHow to本などを読んで勉学に励むわけではない。
色々な業界を想定してマーケティングを考えるとこれが結構楽しい。
マーケティングや営業にとっては統計学的なデータとしての知識や理論は勿論重要であるが、センスも肝心ではないかと思っている。
日本への帰国により自分たちの家をマーケットに出すことになり、良い機会なのでこのコラムはNZの不動産マーケットから見たマーケティング思考について考えてみたい。
ちなみにタイトルを(-vol.1)にしたのは、連続ではないが時々気づいたら他のマーケティング思考も考えてみたいからである。
家を市場に出す前には必ずVender(つまり家を売る人)が仲介を依頼する不動産屋に希望価格を提示しなければならないのだが、これが結構重要である。
家と土地の希望価格と自分達が設定したボトムライン(最低価格)が妥当でないと、後悔することになるか、あるいはVenderが売りたい価格とBuyerが買いたい価格に差があり過ぎることになり売れ残ってしまう。
だからこそ例え個人の取引でもそのボトムラインを決めるためにマーケティングが必要になってくる。
我家のような面倒くさがり屋は、プロパティー・プレスという毎週フリー配布される不動産(家と土地)専門の雑誌から我家と同様な条件の物件のだいたいの平均を希望価格に想定し、暇な週末に数件Open Homeで見て決めた程度に過ぎない。
それでもうちのケースは偶然にも希望価格と不動産屋が提示した価格がほぼ同じであった。
しかしながら、本当に少しでも適正価格に近く、しかも早く売却したければ十分なマーケティングを行うべきだと思う。
マーケットは常に変動しているからという理由もあるのだが、自分でマーケティングを行っていないと、不動産屋のいいなりになり、判断を見失うことになるかもしれない。
そもそもマーケティングの利点は一般的には、そこに市場がありその市場の条件や詳細、動向がわかるのでそれらに適した営業活動ができるということにある。
一般的には営業の方法は二通りのやり方がありる。
言い換えれば、物を売るという方法はあれこれ専門家や書籍が世の中に氾濫しているが、たった二つのやり方しかないということである。
通常はマーケティングを行えばどちらの方が適しているのかが明確になるのだが、NZの不動産業界の場合は両方行っているようである。
一つはできるだけ多くの人を取り合えず見させたり、訪問させたり、試させたりして、その中の客(ユーザー)の何人かを拾うというやりかた。
不動産の場合はOpen Homeで不特定多数の人に見てもらうやり方で、その中からフォローアップしてBuyerのオファーを引き出す。
二つ目は欲しがってる人、あるいは条件にあいそうな人を中心に営業をかける。
これは、平日などのOpen Home以外の時に不動産エージェントが客と物件の持ち主に個別にアポをとり物件を見せる方法である。
この方法はVenderにとってはその度に準備をしなければならないので非常に厄介であるが、マーケティングを考えると当然受け入れるべき営業方法なのである。
また、マーケティングというものはオークション市場をチェックすると大変参考になるのだが、不動産のような商品は価格が大きすぎるため、余程の資産家かあるいは投資家や開拓業者でないと参加しないようなので、残念ながら余り参考にならない。
小物や動産ならネットオークションなどをチェックするとだいたいの傾向やデータをたたき出すことができる。
日本のマーケットは巨大ではあるが、日本人は飽きっぽい気質であるため変則的であると思う。
この常識にとらわれない日本の市場で成功すれば、世界でも通用するのだろう。
今日も話しのまとまりがなかった。(爆)
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