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灰色の空のむこうには…

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2009.03.15
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カテゴリ:テレビの話
ようやく景勝に刃を向ける決心を付けた景虎だったの
ですが、これまでの爽やか好青年から本性をさらけ
出したのはなかなか良かったと思います。

曰く、今まで忍びに忍んで景勝殿を立ててきた、これ
以上の屈辱はもうたくさんじゃ!と吠えた景虎の姿
には鬼気迫るものがありましたが、前回から一転して
人間臭さに溢れている景虎のほうに、どうしても共感
を覚えてしまいました。

その中でも最高のエピソードだったのが華姫とのやり
取りで、景虎の脇差を抜いて自害を覚悟してまで景虎
に着いていこうとする華姫の思いと、信じる者に裏切ら
れることを恐れて閉ざされた景虎の心を溶かしたシーン
はこれまでにない美しいエピソードだったと思います。


とうとう景勝と景虎の跡目争いが起きてしまったわけ
ですが、何も盛り上がりのない景勝と違い、この陰謀
の立役者とも言える遠山の暗躍がまた素敵でした。

景虎に味方する越後の諸将を集めたり、景虎を上手い
こと焚きつけたり、景勝の動向を逐一調べたり、やはり
独断で本丸争いをしていたりと、これでもかという働き
ぶりは見ていてほれぼれとしてしまいます。

あげくの果てには景虎のことを、思っておった以上じゃ
のう、見せかけの虎かと思っておったが、良き大将の
器じゃと評するなど、どう考えても景虎のことをこれ
までさして評価してなかった物言いは、ここに来て遠山
の景虎評価が変わったことを意味してるのですが、そこ
まで評価していなかったにも関わらずわざわざ景虎の下
でこれだけの働きをした遠山の本質がこれから明らかに
なると思うと、とても楽しみです。


あっさりスルーしたいところですが、これからの展開に
関わってきそうなので触れておくということで、お船と
兼続のエピソードを。

鬼にならねばならぬと断腸の思いで決意した兼続に、
そなたが鬼となると言うのなら、わたくしは夜叉に
なろうと語るのは、兼続は同じ上杉の者を斬るので
わからないでもないのですが、どうしてお船までそれ
に同意するのか理解できないです。

というか、いくら仙桃院の言伝があるからと言って、
夫のいる陣中に行って夫に挨拶なしで兼続に言葉を
かけるというのは、あまりにも考えがなさすぎるような。

おかげで兼続とお船が会っているのを見た信綱がやき
もきするのも当然といえば当然であって、信綱がああいう
あっさりとした性格だからいいようなものの、もっと
タチの悪い男だったらあまりに怪しい2人の仲を勘ぐって
兼続をこのどさくさで謀殺することだって出来るので、
兼続しか相変わらず見えてないのはいいのですが、もっと
周りの目というのも意識しないとお船の行動によって
兼続が後で痛い目に合いそうな気がしました。





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Last updated  2009.03.21 19:27:18
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