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灰色の空のむこうには…

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2009.07.19
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カテゴリ:テレビの話
う~ん、今回も敗軍の将に対する礼節や一夜城を作った
狙い、それに伊達への参陣を促す手紙など兼続の名将ぶり
が端々に描かれていたのですが、やっぱりどうにも馴染め
ません。

先入観が悪いのか、それとも偏見が悪いのか悩むところ
なのですが、このドラマの前半の兼続の姿を見ています
と、こうもキャラが変わった兼続には違和感を感じて
しまいます。

まぁ、当時からどうしてこれほど誰も彼も兼続を頼りに
していたのかわからなかったのですが、今の兼続の姿を
見るとそれは納得するところにも関わらず、当時の兼続
にはその片鱗も見当たらなかったので、そう考えると兼続
に後事を託していった人たちはよほど先見の明があった
と思います。

今の姿のように変わるきっかけのようなものがあったら
まだしも違和感はなかったのだと思いますが、御館の乱
以降の兼続はそれまでのへタレから急にキャラ替えした
感が否めないのは僕だけでしょうか。


今回の見所はそれら兼続の見事な采配ではなく、やはり
家康の腹黒さがピックアップされるべき部分ではないか
と思います。

秀吉に参陣しながらも北条と盟約を交わし、伊達とも通じ
ているという、その地の利を活かした考え抜かれた戦略と、
食えない頭の回転の速さがきっちりと描かれていて、虎視
眈々と天下を狙う狸っぷりが良かったかなと。

その作戦は見事にはまっていて、北条と家康の軍で秀吉
軍を挟撃するところまではいったのですが、北条の背後
に構える伊達が秀吉へ恭順したためにその作戦は失敗し、
家康はあっさりと北条を裏切りその爪を隠すことになった
のですが、この変わり身の早さも家康の戦上手を表して
いたのではないかと思います。


ラストで北条氏政が一夜城を見て驚愕するシーンがあった
のですが、やはりこれは北条にとって相手が悪かったと
いうか、戦に接していなかったのが敗因だったのではない
かと思います。

僕はこの時代のことはあまり詳しくないので偉そうなこと
は言えませんが、北条の小田原城は謙信や信玄の攻めにも
耐え抜いたと言っていましたが、それはもう過去の栄光の
ことであり、戦いにしろ日々進歩しているものでその中で
常に最前線で戦ってきた秀吉軍と無敵を誇る城の中で生きて
きた北条との経験値の差が現れたのではないでしょうか。

特に秀吉は信長軍の時代からあの手この手でたくさんの
城攻めを経験してきて、奇策とも言える作戦を数多く実行
し落城させてきた実力の持ち主ですから、数年の籠城に
耐えることのできる城であろうが、攻城戦は百戦錬磨の
秀吉にとっては戦わずして勝つという作戦は誰よりも
熟知していたと思います。


と、いろいろと書いてきましたが、僕の本当の要チェック
ポイントは、降伏を決めた北条の中にあって、誰もが愕然
とする中ただ一人動いて行方をくらました遠山康光の同行
ですね。

主君を二度も失った遠山は果たしてこれからどこへ流れて
いくのか、そしてこれからどんな暗躍っぷりを見せてくれる
のか、今後の活躍に期待したいです。





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Last updated  2009.08.16 21:04:42
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