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テーマ:大河ドラマ『天地人』(392)
カテゴリ:テレビの話
何としてもお拾を守らねばならんでの
今回の話は秀吉によって語られたこの言葉にあったと 思います。 関白秀次を謀反の疑いがあると高野山に追放しながら、 すぐさま切腹させ、さらには正室、側室、子供や側近に 至るまでを三条河原で打ち首にしたその理由。 兼続には、謀反人は一族諸共根絶やしとする、これは 武士たる者の心得じゃと言い張ったのですが、その 真相は拾を関白にするための布石であったのではない でしょうか。 厳密に言いますと、豊臣家は公家ではないので朝廷の 役職を世襲するのはおかしいことだと思いますが、 それを武家に置き換えたときは世襲するのが当然の ことであり、秀次亡き後に空位となった関白に誰が就く かが問題となります。 本来ならば公家の誰かが関白となるべきなのでしょうが、 秀次の一族がいる以上その地位を世襲するとなれば拾が 継ぐよりも秀次の嫡子が継ぐほうが筋なわけで、拾の 地位を守ろうとする秀吉にとって拾よりも上にいる人間 は豊臣の世を維持するには目障りでしかないところに 今回の悲劇があったのではないかと思います。 拾が成人するまでに磐石な豊臣政権を作るためには、拾 を当主として戴く組織を作る必要があり、そのためには 拾が関白を就任せねばならず、その後顧の憂いを断つ ために秀次の一族は処刑されたにすぎないのです。 秀吉の次期候補として関白に据えられた秀次であったの ですが、逆に秀吉の後継者を作れなかった焦りが秀次の 命を縮めたというのは何とも皮肉なことではなかったで しょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.23 17:06:56
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