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灰色の空のむこうには…

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2009.09.13
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カテゴリ:テレビの話
今回は、関ヶ原の合戦の火種となった直江状と上杉
討伐の話をメインに展開していたのですが、いつも
ながら何と言おうか、兼続の妄想癖と景勝の義への
こだわりと家康のしたたかさが際立っていたものに
思えました。


前回の密約やらとかの流れから、兼続が兵を挙げる、
もしくは家康から難癖を付けられるというのは時間
の問題となっていましたが、とうとう謀反の疑いを
かけられて上洛せざるを得なくなったところ、天下
に上杉の疑いなきことを明らかにするとして直江状
をしたためたとなっているのですが…。

ここに書かれている文章はしごく真っ当であり、普通
の人が聞けば誰もが納得するものなのですが、そんな
正論が通らないのが戦国時代であり、同じ文章を送ら
れた福島正則が家康軍として討伐に参加している時点
でズレているというのを感じざるをえません。

さらには他にも知ってもらおうと他の大老や奉行にも
この書状を送ったとありますが、どうやってこんなに
長い文章を何通も書いたのか、コピーがないこの時代
にしては不思議なものです。

まぁ、それはともかく後は革籠原の防塁での作戦にして
も何で総大将の家康が前線まで出てきて戦っている妄想
なのかが疑問ですが、地の利は上杉だけでなく元々そこ
を治めていた伊達が家康の味方にいる以上、どこまで
戦略的に見て勝算があるのか判断の難しいところだった
と思います。


そしてひさびさに出てきた、景勝の義へのこだわりは
もう病的なまでで、確かに戦においてある一線はない
と拠り所がなくなるかと思いますが、それにしても
機より義を取るというのはちょっと…。

謙信が追い求めていたのは天下ではなく義の心であった
というのはわからないでもないのですが、その義の心
で五大老の一人として家康と当たってもそれが伝わら
ない相手に対してまだ上杉…、というか景勝の義を振り
かざすというのは少なくとも理解に苦しみます。

かつて謙信は戦を決するものは天が味方する時と語り、
世に正しき道を示すことが上杉の義だと言っていたの
ですが、それと今回の景勝の行動を比べてみますと
かなり謙信の意向には反しているような気がするのは
僕だけではないはずです。


そしてこの三成というか毛利を総大将にした西軍の挙兵
に対して取った家康の全軍引き上げという行動は、景勝
が家康に対してどのような対応を取るかを読み切った
家康の勝利であり、敵ながらもしっかりとその人物の
器量を見切っている家康のしたたかさが暗に描かれて
いて、主役は上杉にも関わらず家康の役者の違いという
のをまざまざと見せ付けられた気がします。





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Last updated  2009.09.23 16:25:10
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