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カテゴリ:テレビの話
「今でも茶碗ひとつでお暮らしですか?」
「いや母と暮らしとりますけん、今は2つ ほど」 「そうですよね」 「もうひとつあってもええかもしれません」 ようやく秋古、真之、子規の3人の人物たちがそれぞれ の道を歩き出したのと同時に、日本も戦争へと足を踏み 出すまでの過程が描かれていました。 前半はそれぞれの家庭に焦点が当てられ、子規にしろ 秋山兄弟にしろ、とても家族に恵まれて微笑ましい限り の描写が続いて、見ているほうも何だか幸せな気分に なれました。 子規や真之のエピソードは家族愛に包まれており、さら には秋古の結婚に至るまでの経緯はとても面白く、これ こそがまさに日本の原風景の姿なのかなと思えてなり ませんでした。 少年時代の頃の秋古と軍人になってからの秋古の姿が あまりに違いすぎてなかなか重ならなかったのですが、 結婚するに当たってようやく少年時代の面影を残した 人を思いやる秋古の姿を見ることが出来たのはとても 良かったと思います、それにしても多美はいつ秋古の 母親と知己を得たのかが謎なところですが。 また今回の話でもこれからの時代を担うカギとなる人物 が多数登場していまして、東郷平八郎は今後の活躍と なるのですがそれでも清の軍艦を偵察したときに清国兵 の規律と士気の低さを見抜いていたのはさすがだなぁと 思いながらも、首相である伊藤博文やカミソリ大臣の 陸奥宗光など幕末から明治にかけて活躍した人物の登場 はこの時代をあまり知らない僕にとってはテンションが 上がる一幕でした。 伊藤博文に陸奥宗光は来年の大河ドラマである「龍馬伝」 に登場してくると思いますが、松下村塾の門下生にして 奇兵隊に所属していた伊藤博文や、海援隊に所属していた 陸奥宗光が維新の発展の礎を作ったと思えば、来年の大河 ドラマも違った視点からも見ることが出来、さらに楽しむ ことが出来るものです。 そんな維新回天の立役者たちに混ざって登場する切れ者の 川上操六の日清戦争に至るまでの暗躍っぷりもなかなか 面白く、渡辺謙氏のナレーションによる解説によってより 日清戦争の経緯がわかりやすく説明されていて当時の日本 が置かれた状況というのが理解しやすかったです。 誰もがみな明るく前だけを向いて歩いていたこの明治時代 の日本において、いわばさらなる成長を遂げ列強諸国と肩 を並べるための近代戦争がいよいよ開戦されようとして います。 対外諸国との戦争は初めてながらもいきなりの大国である 清に対して日本はどのように戦うのか、軍人になった秋古 や真之たちはこれまで言葉でしか知らない戦争を現実の ものとして目の当たりにしたときどのような衝撃を受ける のか、次回も目の離せないものとなりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.01.11 23:17:17
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