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灰色の空のむこうには…

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2011.09.20
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カテゴリ:テレビの話
いいんです、疑うのは僕の仕事じゃないんで


ドラマの新番組を見る上で、僕がまず見るかどうか決める
ポイントの中に刑事ものか医療ものであるかというところ
からスタートします。

僕の中でこの2つをテーマにしたドラマはほぼ鉄板で見る
と無条件に決めていますので、次の秋ドラマもどんなもの
が始まるのかすごく期待しているのですが。

刑事ものと医療ものというのは、どちらかだけでも1つの
柱としてストーリーを十分に製作することが出来るので
なかなか両立したドラマというのはないのですが、この
チーム・バチスタシリーズはそんな刑事ものもあり本格
医療ものもありと、展開に手に汗を握る緊張の連続が面白く
楽しみに見ていました。


今回は、日本の検死解剖の現実を問題提起とした作品と
なっていまして、その解決策としてAIをテーマにして
ストーリーが展開していたのですが、この問題提起こそが
僕たちのようにそういう世界を知らずに生きてきた人間に
とってはこれから考えていくうえでの一因となり、それ
のもたらす効果と問題点をフィクションでありこうして
映像でわかりやすく解説してくれたのはとても良かったと
思います。

まぁ、事件が複雑化する上で、やはりAIよりも司法解剖
のほうが確実性があるような描かれ方をしていたのは仕方
ないにしろ、それでも司法解剖をする解剖医の直面して
いる問題にもスポットを当てていまして、それはそれで
知らなかった世界が明らかにされた気がします。

そして、事件解決に向けての司法解剖の判断がどれほど
重要かということが架空の冤罪事件を絡めてデリケートに
描かれていまして、このAIを導入するに向けて過去に
新しい科学捜査として鳴り物入りしたDNA鑑定の功罪
を取り上げることで問題点を浮き彫りにしていたのは
とてもわかりやすかったです。


残念ながら、物語としては前作のシリーズまでの犯人と
これからの展開がまったく読めないというものではなく、
何気ない描写にかなり大きなヒントが隠されたりして、
動機と方法は別として犯人告知の1週前にはわかって
しまうものでした。

登場するキャラクターも、何だか典型的にわかりやすい
人たちが多く、法医学教室の笹井先生と白鳥・グッチー
コンビ以外はだいたいが予想通りの動きをしていたと
思えるので、もう少し先の読めない展開だったらもっと
楽しむことが出来たのにと思いました。





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Last updated  2011.09.24 09:34:24
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