灰色の空のむこうには…

ヒロインはトイレに行かないのと、死なないっていうのは
お約束だから全宇宙羨望の的であるプラントが生んだ至宝、
奇跡のヒロインであるわたしには関係ないけど、今回の
物語の展開はいくら何でも許せないわね。


それは戦争してるんだから、あっけなくとか無情にも人が
生き死にするのはわからないでもないんだけど、あまりに
作為的な意図を感じる処分というのは、好き勝手物申せる
代表としてわたしたちのようなキャラのこれからの待遇
改善を希望するわ。

小惑星を地球に落下させようとした総帥のような、どこか
のシリーズで見たことがある展開では物足りなかったのか、
ディーヴァのパイロットたちだけでなくヴェイガンサイド
のキャラをも処分するのはやり過ぎよね。

赤ヘルメット中尉に関してはメガネ娘の想いに殉じること
で、停まっていた時間がようやく動き出したので最高の
演出だったとは思うけど、それ以外はちょっと…。


何か悪いものでも食べたのか、いつの間にか自分のもの
ではなく刷り込まれた偽りの理想を掲げてまで戦う意味を
求めた無表情の長髪は、わたしの同期みたいに徹すること
が出来なかったから心折れてたし。

そういう意味ではわたしは大キライだったけど、ある意味
潔いほどまで突き抜けていた同期は、最後の最後までブレ
なかったから逆にすごいと思うわ。

ラストのクライマックスで無表情な長髪とパイナップル頭
の邂逅があり、昔を思い出して感動的なシーンに仕立て
上げてたけど、あんな生半可な気持ちで超弩級兵器の射程
範囲内に敵を抑え込めなんて言われたりしたらたまった
もんじゃないわ。


わたしの名前はルナマリア・ホーク。


よくバトルものでは強さのインフレってどこまでも上がる
ものだけど、いくらなんでも今回の第二世代のスーパー
パイロットたちってあまりにも強すぎじゃないかしら？

ガンダムシリーズにおいて、普通のパイロットがこの世界
でいうXラウンダーのような特殊能力を持つキャラたちを
圧倒して倒すって、ある意味そこだけはこれまでにない
斬新すぎる展開よね。