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灰色の空のむこうには…

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2013.03.31
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テーマ:八重の桜(393)
カテゴリ:テレビの話
幕末とはいえ士農工商という、明確な身分制度で人が区別
されていたこの時代、尚之助が武士として矜持すべきもの
があるかと問われると、これがなかなか難しいものです。


生まれは諸説ありますが医者の息子とも貧しい出石藩士の
子とも言われてますがどちらにせよ家柄も低く、それにも
関わらず藩には暇をもらっているため位もないという状況。

貧しい藩士、しかも跡取りでなかった尚之助にしてみれば
立身出世のために学問で身を立てようと、有能な洋学者に
なり覚馬の推薦により会津藩の教授としてその才を発揮
しますが、やはり文より武が尊ばれる時代としては屈強な
会津藩士の中で暮らしていますとコンプレックスを感じて
しまうわけで。


そんな尚之助が、自分にしか出来ないことと熱心に行って
いたのが新式の銃の開発でして、それが完成した暁には
武士として名を挙げれることで矜持を持てるのではないか
と思うのは当然のこと。

だからこそ、いつも新しい銃の試射は八重がしていたのを
会心の作が完成したからこそ自分で撃ったのであって、
その自信が会津藩の砲術指南役という武家としてしっかり
とした家柄の娘である八重へ結婚を申し込むに至る後押し
とも取れる、命中したときの尚之助の珍しくも掛け声の
大きさにどれだけの思いが込められていたか。

どちらかというとドラマの中では受身的な役回りで、これ
まで流されるままに生きてきたように見えた尚之助が、
自らの意志で掴み取ることで大きく成長したように見えて
感慨も一入でした。





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Last updated  2013.04.27 19:00:52
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