カテゴリ:岩本薫
ルチル文庫でヤクザものを2冊読んでみました。
1冊目は今月のルチル新刊『月夜ばかりじゃないぜ』(岩本薫/奈良千春)。 (2002年・ビーボーイノベルズを修正+書き下ろし) 最近岩本さん率が高い私ですが、今回もけっこうツボ♪ ヤクザの若頭(甲斐)×組の坊ちゃん(鳴海)で、大好きな 主従物 (年齢差10才) が、鳴海は家業を放棄して探偵業を営んでいるため、 本来二人は縁が切れて当然の仲。 にも関わらず甲斐は37歳オヤジのくせに敬語攻めで、 坊ちゃんのためならどんなピンチもなんのその。理性も面子も捨て去る勢いでした このため少年時代から甲斐に想いをよせていた鳴海の誘惑には抗えず、 10年愛はハッピーエンド 探偵屋に持ち込まれた人探しと、ヤクザの抗争が交錯するハードボイルドも面白く、 極道の息子だけあって 侠気溢れる受と、ストイックで渋い攻 が奈良さんの絵でピッタリでした。 にしても、これまで私が読んだ岩本作品は綺麗系か可愛い系の受ばかりだったので、 鳴海の男らしさは新鮮♪ でもちょっと残念だったのは、最近の作品より突っ込み所が少ないということでした~(笑)。 さて、男らしい受といえばもう1冊。ブログのお客様に薦められて手に取った 李丘那岐さんの『この愛を喰らえ』。 こちらは共に極道の家に生まれた幼馴染同士ですが、鋭は父の死と共に組を解散。 現在は小料理屋の主となり、その鋭に想いを寄せるのが自分の組を継いでいる颯洵。 とはいえ颯洵はマイペースで上から目線な奴。 流石893様な人を喰った態度の大きさですが、サングラスがよく似合うフェロモン男でカッコイイ♪ 一方鋭も和服に短髪が粋な男っぽさで、元組員のアイドル(笑) なので鋭の小料理屋に来る面々は颯洵と元ヤクザさんが多く・・解散しても<若>呼ばわり。 颯洵と元守役の津田の争いや、鋭の弟・亮との問題も面白く、 物騒なわりにププッと吹き出すアットホーム感。 そして仇討ちで人を殺した颯洵のトラウマと、血が苦手な鋭のトラウマが物語の中で上手く絡み、 特によかったのが怯える颯洵に向けた鋭の言葉。侠らしくて最高でした 『この愛を喰らえ』は実は挿絵がダメで・・ 読み終った今も鋭のビジュアルがウ~ンなのですが、話は面白かったです♪ この作品は8月にCDが出るようで、キャストは杉田×野島健児さん。 野島さんが違うと思う・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.17 22:22:05
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