|
カテゴリ:随想
3、4年前、交通事故でそこで誰かが亡くなってからずっと、毎月かかさず、おそらくは27日前後に、必ず花束が二つ置かれていた。
ピンク色の包装セロファンが巻かれた二つの花束は、雨風を凌ぐ地下道では、たいていは微動だにせず、一カ月間、掲げた状態のまま時を過ごした。 新しく置いてある花束を見る度に、亡くなったその人が、生前、花束を置いていく人に愛されていた深さを感じる。 先月からこつ然と花束がなくなった。欠かす事のなく、常にあった祈り。 きっと、花を置いていたその方々の心の荷が、月日が経ってやっとおりた事と思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年06月15日 02時54分08秒
コメント(0) | コメントを書く
[随想] カテゴリの最新記事
|