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テーマ:ニュース(100198)
カテゴリ:ニュース
シンドラーエレベータ株式会社のサイト、6日付の「ニュース」で
事故がありましたエレベーターは、シンドラーエレベータ株式会社が1998年に設置を行い、2005年3月までは当社が保守を担当し、その後は2社が保守を行っております。 と告知があった。 「2005年3月以降に担当した保守会社2社に責任がある」といわんばかりだ。 しかし、サイトに掲載されているシンドラーエレベータ社の保守プログラムによると、製造後5年目に外装部(水漏れなど)の点検をして、10年目までは部品の交換をしなくてもいいことになっている。品質保証期間のようなものだ。 シンドラーエレベータ株式会社の前身は、1954年設立の日本エレベーター工業株式会社で、1985年にシンドラーホールディングが日本エレベーター工業の株式の30%を取得。 1991年、シンドラーエレベータ株式会社に社名変更。 いわゆる買収である。 1988年に中国(蘇州)にエレベーターの生産拠点を新設。 もし事故機が中国で生産されたものだとしたら、品質管理は怪しい。 というのは、最近こういうことがあったからだ。 パソコンのメモリを増設した際に購入した中国で組み立てられたメモリモジュールがとんでもないものだったからである。 本来32MBのチップが8枚つくべきところ、4枚しかついていない。メーカーのシールには256MBと表示されているのに、中身は128MBなのだ。 しかも、そのチップは512MBのモジュール用だったのだ。シールの貼り間違いではない。 こういったミスは、現場の作業員が作業の意味を全く理解せずに行っているとしか思えない。 まぁ、時給いくらかで雇われている単純作業の工員は知らなくてもいいことなのかもしれないが、管理がとんでもなくルーズなのである。 そのメーカーは、社外品メモリモジュールの世界シェア1位といううたい文句だったが、生産については20社程の世界各国のメーカーに丸投げしているらしく、管理に目が行き届かない生産体制なのだ。責任の所在がたらいまわしになる構造でもある。 特に持ち株会社がトップで支配する構造は、たらいまわし化されやすいと思う。 日本でも某大手プロバイダーの持ち株会社がそうだし、銀行系なんかも多い。 今回のエレベータ事故機メーカーもエレベータの世界シェアが2位ということで、背景がよく似ているような気がする。 日本のメーカー、例えばトヨタ自動車の「世界シェア」が信用できるのは、下請け会社との結びつきが堅固だったり、持ち株会社化しないからだと思う。 日本のメーカーは質と量を両立する方法を知っているのだ。 様々な分野で世界を狙える日本のメーカーは多いと思う。 いや、狙わねばならないのだ。 シェアの拡大ばかりが先行し、粗悪な商品を量産し続ける海外のメーカーをこの世から追放するには、世界の舞台で日本のメーカーが日本のやり方で良質の商品を量産するしかない。 それには日頃から簡単に買収されないようにそこそこ株価をあげておく必要があるだろう。 個人投資家にしても高価な人気集中株ばかり手を出すのではなく、安価で良質の日本メーカーの株をどんどん買うべきだ。 実際、配当も業績もいいのになぜ買われないのかと思う銘柄がたくさんある。 こういう株が貪欲な海外の投資家にこっそり買われ、シェア拡大を狙う海外メーカーに転売され、あげく買収されてしまうのだ。 渦中の村上氏が見せた一連のやり方のように、プロの投資家(ファンド)はできるだけ高く買ってくれるところに売る。 村上氏について言及すると、個人的には、不正(インサイダー取引)がなければ、問題はなかったと思う。 資本主義そのものを否定する必要はないのだ。 ところで、テレビに映ったシンドラーエレベータ社の社長はユダヤ人ぽい風貌だったが、映画「シンドラーのリスト」のOskar Schindlerとエレベーターメーカー創設者のRobert Schindlerと何か関係があるのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年06月08日 07時23分46秒
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