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2019年07月19日
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 「印象派から その先へ」の美術展を観に行った。
明後日で終わるこの美術展にどうしても行きたいと思っていた。
けれども、シャガールの絵にこれほど惹かれるとは思っていなかった。
以前出合ったシャガールの絵には、激しさと心の乱れのようなものを感じたけれど、
今回観た絵は、穏やかさの感じられるものが多かった。

私の心の状態なのか、シャガールのそういう時代のものだったのか・・・それはわからない。





天使と恋人たち  マルク・シャガール

 シャガールは、旧ロシアのユダヤ人居住区の出身だ。
 人生の前半は、ロシア革命、第二次世界大戦、ユダヤ人迫害、アメリカへの亡命と激動の時を生き、
 亡命の3年後には最愛の妻をウィルス感染で亡くした。
 この間、幸せな暮らしは、わずか10年程だったという。
 この絵は後半の1956年(69歳くらい)のものだ。
幸せな時期にもあった恋人たちの姿は、彼の生涯のテーマなのかなあと、ふと思う。
辛さを乗り越えた後もずっと夢として心に抱きつつ、暗さと明るさが同居したような柔らかな色使いとタッチで描かれている。
 そして、もう少し前、妻を亡くした頃に描かれた絵に「夢」という題名がつけられていた。






「睡蓮」  クロード・モネ  1906年
  
  モネの「睡蓮」は、いくつか観ている。
  けれど、この「睡蓮」は、それらとは、少し違う時期に描かれたものらしい。
  画法のことはよくわからないけれど、遠近法というらしい。
絵に近づけば、線というものははっきりしないけれど、可愛らしい睡蓮の感じと、池に映りこむ空や木々から想像を掻き立てられるような広がりがある。


​哀しいニュースのショックと、それぞれの画家の様々な苦しみから生まれた光へと向かう作品。​

​私たちは、今までずっと幸せな時代を生きてきていたことを忘れていたのかもしれない。​

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最終更新日  2019年07月21日 07時52分18秒
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