テーマ:好きなクラシック(2327)
カテゴリ:オペラなど、クラシック音楽
最近マリア・カラスにはまっています。
カラスのCDは随分前に買ったのですが、録音状態が 悪いことばかり気になってほとんど聴いていませんで した。カラスの声は特有のクセがあり、いわれている ほど良くないなあ、レナータ・デバルディの方が よっぽどいいじゃん、と思っていました。 でも最近になって改めて聴いてみると、圧倒的な声量、 テクニック、情熱的な表現はやはりすごい! 最初は気になっていたクセのある声も、もうこれしか ない、と思ってしまう。 録音状態のひどさも吹き飛ばすくらいすばらしい歌を 歌えるのはカラスぐらいじゃないでしょうか。 カラスを聴き慣れると、他の歌手の洗練された上品な 歌声では物足りなくなってしまいます。 カラスのすごさというのは、声量豊かで重く厚い声で ありながら、テクニックと表現力に優れているので、 幅広い役ができるというところでしょうか。 そしてオペラの波乱万丈な筋書きにふさわしい、情念の 塊のヒロインを演じることができること。 トスカや蝶々婦人といったリリコスピントの役はもとより、 トゥーランドットやジョコンダといったドラマティコな 役から、ランメルモールのルチアやヴィオレッタといった コロラトゥーラの役まで、カラス節で演じてしまいます。 おまけに元はメゾソプラノなので、カルメンやカバレリア・ ルスティカーナのサントッツアもこなしてしまいます。 まさにスーパースター! 私がカラスの歌うアリアで一番お気に入りなのは、 モーツアルトの「後宮からの逃走」コンスタンツェ が歌う「どんな責苦があろうとも/Martern aller Arten」 です。 カラスが歌うメジャーな定番どころではないかもしれま せんが。 これは10分近い長いアリアで、音階練習のようなアルペジオ、 どこで息継ぎする?といいたくなるくらい長い長いパッセージ。 私は素人ですが、相当難しそうだということわかります。 ほとんどのソプラノは軽く華やかな声で歌っています。 でもカラスは重厚で情熱的でありながら、一本調子ではない、 コロラトゥーラのテクニックで、他の歌手とは全く違う コンスタンツァです。ただただ圧倒されます。おそらく天国の モーツアルトもびっくりしたのではないでしょうか? ただこのような酷使した歌い方のため、歌手としての寿命は 短かかったようです。声がでなくなってからの苦悩が 映画「永遠のマリアカラス」に描かれていますね。 永遠のマリアカラス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月25日 13時43分14秒
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