カテゴリ:読書
こんなに感動して刺激を受けた本は何年ぶりだろう。 自分の現在をとても考えさせられる。 もっとできるんじゃないか。 もっと他にすべきことがあるんじゃないか。と。 そして何より、生きる勇気をもらう一冊だ。 「裸でも生きる」と続編「裸でも生きる2」は、まとめて一冊の本にしたほうがいいと思う。 彼女は、発展途上国に自分ができることは何か?というところからスタートして起業し、現在も活躍の場を広げ続けている。 現在は百貨店にも出店して、名だたるブランドと対等に競争しているが、そのバックのデザイン性と品質に足を止めて商品を購入していく客が増加している。 名古屋では星ヶ丘テラスという、オシャレな街の一等地に店を構えていて、たしかにそこの商品がすべて発展途上国から届いているとは想像しがたいものがある。 お客さんの中には、それが「発展途上国を支援している」こととは気づかずに買い物をしていく人も多くいるだろう。 彼女のポリシーは次の一文に集約されている。 「マザーハウスというブランドは『かわいそうだから買ってください』というマーケティングは一切しない」 バングラデシュ製であろうと、ネパール製であろうと、彼女自身が生産に一から加わって品質管理をしている。 そして、日本人が欲しいと思えるデザイン性や機能性を兼ね備えた商品を現地の人に指導して生産している。 まさに手造りだ。 それが貧しい国の人々の生活を支え、生きる希望になっている。 今に至るまでには、要約できないほどの壁や挫折、裏切りなどがあり、小説ではないかと思わせる緊迫感、切迫感が読み手に迫ってくる。 これが現実だとしたら、常識的に(ふつうはあきらめるでしょ)という場面が幾度も登場する。 それらを一つ一つ乗り越えてきた彼女の生き様に勇気をもらい、刺激を受ける。 これは手元に置いて、ことあるごとに読み返したい一冊だ。 ちなみに、自分が購入したカバンと小銭入れは、とても気に入っていて本当にいい買い物をしたと思っている。
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