The show must go on オーストラリアGP 決勝
馬をくれ馬を 代わりに馬が王国をくれてやる 「リチャード三世」-シェイクスピア- ■決勝リザルト■予定調和結局決勝のチェッカーが振られてみれば冬のテストの流れ通りの結果という印象。発見はアグリの速さとハミルトンの完成度の高さ。そしてヘイキの脆さ。今回はキミが勝った事よりもフェラーリが(昨年最終戦ブラジルGPに続いて)連勝した事に意味がある気が。シューミを失ったチームがブラジルGPからのいい流れを維持したまま開幕戦を勝てた。其れは僕達ファンが思う以上に重要な事でしょう。同じくチームの柱、アロンソを失ったルノーはフェラーリとは対照的に失速。マクラーレンの強さは速さもそうですけれど、何よりも信頼性の高さ。フェラーリ、ルノー、BMWと違ってこの3日間トラブルフリーでした。アロンソの走りは王者の走りでした。ハミルトンに前を行かれても焦ることなく攻める時(2度目のピットインのインラップ)に攻め、現時点で考えられる最高の結果を残す。やっぱり今年もチャンピン候補ナンバー1。楽しませてくれたのはBMW。殆んどのドライバーが最後のスティントにソフトを選んだ中でニックがスタートでソフトを使用。個人的にこういうトリッキーなタクテクスは大好きです。結果云々よりも周りと同じでは意味が無いという思い切りの良さがいい♪因みに最終スティントでソフトを使用しなかったドライバーはニックの他にマッサとホンダの二人のみ。アグリはファステストで見るとそれ程速い訳ではない印象。それにSA07の進化の早さにチームが付いてこれていません。またチーム力を考えるとシーズンが進むにつれ順位は下がる一方なのは確実なので開幕3戦が勝負になりそう。フェラーリのアンダーフロアの怪決勝放送中に川井ちゃんが気になることを。F2007はモノコックとアンダーフロア(底板)との間にスプリングが有って、高速走行中にアンダーパネルが撓みダウンフォースを発生させる仕組みになっているらしいです。そういえば予選放送中でも川井ちゃんは「フェラーリのマシンはコーナーであれだけ速いのにも係わらず、ストレートでも抜群に速いのは解せない」とコメントしていました。システム自体は昨年から使用されているらしいです。ルノーのマス・ダンパーの様になってしまうのか興味津々です。次戦まで3週間のインターバルがあり、また合同テストも予定されているので今日のパワーバランスがセバンでは全く違うものに変わってしまうかもしれません。これからはチームの開発能力勝負となるでしょう。またタイヤもセバンからは冬のテストで多用したスペック(ミディアムとハード)が使用されるので本当の実力差というのがわかるのはマレーシアGPまで待つしかないようです。