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カテゴリ:好きな言葉
世の中ではノロウィルスっつーものが 幅をきかせているらしいが、 テレビも新聞も見ない私は全くの無頓着。 仕事帰りの電車の中、隣の人の新聞の4コマ漫画を覗き見。 ノロに侵されるネタを見て、 へ~、流行ってるんやぁ、大変やねぇ。 なんて完全に他人事のどこ吹く風。 その15分後のことだった。 突然のめまいに激しい吐き気。 マジ倒れそう。 我慢出来ずにしゃがみこみ、 ひたすら次の駅に停まるのを待つ。 こんな時には急行が憎い。 いつまでもいつまでも停まらない。 そして誰も声をかけてもくれない。 首に脂汗をびっしりかきながら、とにかく最悪の事態を 回避することに全神経を集中させつつ、 「誰も気付かない方がいいさ…ほっといてくれ… ただ、酔っ払いでヘタレてるだらしないヤツと思ってくれるなよ…」 なんてチラホラと浮かべていた思いも 暗闇に消えかけた時… 「大丈夫ですか?」 ちょっと離れたとこにいた女性が、 腕に優しく手を当てて顔を覗き込んでくれた。 「はい、大丈夫です。」 「降りた方がいいですよ。歩けます?」 「ありがとう。歩けます。」 やっと停まった電車から降りて、 冷たい空気を肺に絞り込む。 最悪の事態はなんとか回避。。。 しかし、ここから家の最寄り駅までは 後30分以上の満員電車。 失神しそうだ。いっそさせてくれ…。 そんなこんなで数駅進んでは降りて休んで、 なんとか家に着いて倒れ込む。 そのまま1日の間に8度9分まで急上昇、 夜には平熱まで急下降。ジェットコースターなみだ。 ベッドで目を回しながらも、 何度も電車で声をかけてくれた女性を思い出していた。 見て欲しくないって ほっといて欲しいって思ってたのにな 嬉しかったなぁ… 何度も何度も 繰り返し噛み締めた 小さな思い遣り 「大丈夫ですか?」 今度は私が誰かにかけてあげよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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