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テーマ:家族の幸せって?(519)
カテゴリ:大好きな人
「妹と、ポートランドに行く!」
それは、今年の2月くらいに見たビジョン。 自分の中の感情を展開させて追いかけていったら、 そんな確信が突然おりてきた。 「妹を、プロセスワークの現場に連れて行くんだ」 その確信が、なんのためにあるのかはわからなかったけど、 そうするのがすごく自然で必要な気がしたので、 私は妹に通訳者としてプロセスワークのセッションに 付き合ってほしいと頼んで、当日を迎えた。 “Nice to meet you” と笑顔で現れたのはプロセスワーカーのJan。 小柄で細身の彼女は、軽やかで、 初めてのプロセスワークセッションへの 緊張をすぅっと解いてくれた。 「さて、何の話をしようか。トピックはある?」 通された部屋をキョロキョロ見回していた私にJanが聞いた。 「あー、トピックを出せといわれれば出来るのだけど・・・ そうだね、ちょっと待ってね。。。」 そのとき浮かび上がってくるものをトピックにしたかったので、 自分の中を内観してみた。 静寂。 自分の中の深い海の中にいるみたいで、そこには静けさしかなかった。 「なんだろう、すごく・・・急に静かで・・・何も・・・」 きっと自分のうんと深いところに潜ってったんだと思う。 その後の展開は、ずっと意識の向こうに閉じ込めていた感情が 湧き水のようにあふれ続けたのだ。 時に激しく、泥を噴出する強さで。 時に優しく、傷を癒す清らかさで。 「妹を連れてきたのは、通訳も勿論あるけども、 私が大事にしている世界を見てほしかったの。 分かち合いたかったの。 私のこともっと知ってほしかったの。 もっと近づきたいの。」 次から次へと涙と共にこぼれ出てくる言葉に、 自分自身驚いた。 「妹」 今までコーチングでもカウンセリングでも、 あくまでもサブトピックとしか現れなかった彼女。 彼女のことを、どれだけ深く愛していて、 側にいたかったか、私は全く自覚していなかった。 10歳の幼さで、異国の地に突然放りこまれ、 落ち込んだ母親と2歳の弟のケアをし続けた彼女。 甘えることができず、渡米してから少しもしないうちに、 彼女は「たくましい姉」にならないといけなかった。 毎年妹弟は1週間くらい帰国するので会うのだけど、 その度に私は彼女が離れていくようでとても悲しかった。 すっかり私を追い抜き、1人で大人になっていく彼女を、 ねたましく思っていた時期もあった。 でも、本当はねたましかったのではなく、淋しかったんだ。 もう、私のこと必要じゃないんじゃないかって、 1人で生きている彼女に、私は何もしてあげれない。 すごくすごく大事な妹なのに。 通じ合えない。分かり合えない。 そう思い込んで、胸を痛めている自分がいた。 そんな私を、妹は静かに涙を流しながら、 しっかりと聞いてくれた。 「私も離れて、すごく淋しかったよ。 だって、お姉ちゃんは、一番の友達だったもの。」 「いじわるだったけど。」と妹は付け加えた。 泣けて笑えてしかたないよ。 そんな風に思ってくれているなんて、全く知らなかった。 だって、彼女とすごした時間は、 私の記憶からすっぽりと抜けているんだもの。 1人でスタスタ歩いていくように見えた彼女も、 日本で育っていく私を同じように見ていたのだ。 「一番の友達」 その言葉が、どれだけ嬉しかったか。 今こうして書いていても、泣ける。 私、あなたの側にいていいんだね。 好きでいていいんだね。 そう安心したら、妹への愛情が解放され、 あふれ出してきた。 ずーっとずーっと、 13年間、あなたをこうして抱きしめたかった。 2人の間にあった河を越えて、 私達は肩を寄せ合うことができたんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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