カテゴリ:ギターリぺアー
◆TACOMA S28C
ギターオーナー様はYamakura様です。 GUILD D-52をリペアさせて頂いた際に、TACOMAもトラブルを抱えているけど リペアするか迷ってるとおっしゃってましたが、やはりリペアして弾きたいと言う事で お持ち頂きました。 ◆画像から確認して行きます ●サウンドホールの形状からブレーシングが接着固定出来るかは、実機を確認しないと 何とも言えませんとお話ししてました ●TACOMA特有のクリア塗装の剥がれて、メーカーで再塗装されたそうですがヘッドの表側だけ された様でネック裏が凄い事になってます ●アコギでは珍しいデタッチャブルネックなので、ネックとボディの接点に神経を使わなくて 済みますので再塗装はその分楽になります ◆リペア箇所の確認です ●凄い事になってますが、その分クリアの剥がしの手間が省けます ●バック側の①〜④番のうちで、無事なのは①番の右だけでした ●デジカメが差し込め無いので他の箇所は撮影出来ませんでした ●腕もここまでしか入りません。先端の下左が数センチ無ければ手が入るのに・・・ リペアする事を考えて欲しいと思うのはリペアマンの希望です 工法を検討した結果、何とかなると結論が出ましたのでリペアを進めて行きます ◆リペア開始して行きます ●接着固定の障害になる埃を先に吸い取ります ●①②番の左を接着固定します ●②番の右は広い中央付近まで剥がれてました ジャッキの上の部分のトップ板にブレーシングが入ってませんでしたので、手は入りませんが 素直にジャッキが掛けられました ●③番左を接着固定します ●ブレーシングの接着固定を待つ間にネック裏の再塗装を進めます ●低めの温度に設定したヒートガンで温めながらクリアを剥がして行きます マホガニー材の導管に残ったクリアの残骸はサンディングして取除きます ●クリアを全て剥がしてサンディングし、マホガニーのオイルを塗り込んでネック裏の塗装が 完了しました。 オイル分が硬化するのを待ってクリアを吹いて行きますが、ボディがマットな仕上げなので 打ち合わせの通りエキゾチックオイルで仕上げるか、ラッカーを吹くかは全体が仕上がってから ベストな方法を選択する事にします。 最初に言い出した事に捕らわれないで、変化する状況に合わせてベストな方法に変更する 事に躊躇いは有りません。 ●ネックポケットの部分でエキゾチックオイルを使ってテストした結果、良い感じでしたので 予定通りエキゾチックオイルで仕上げました。 画像では磨き込みが足りないですが、木綿のウエスで更に磨き込んで仕上げます ●③番の右を接着固定します ●④番左を接着固定します ●ここまでは何とかタイトボンドが塗れたのですが、④番の右は全く届きませんので 工房で改造した超々ロングノズルをポンプにセットしてタイトボンドを塗ります Fタイプギターでブレーシングが高く、手が全く入らないギターをリペアする際に 考案した工具です ●今回はバック側なので直接目視しながら塗る事が出来ます 真鍮パイプの1mm径の細い穴なので有る程度曲げられる事と、タイトボンドの出る量を 調整出来るので滅多に使いませんが有ると便利な工具です ●ジャッキも手が届きませんので延長ボルトをセットしておきます 🌻K2ギターファクトリー 千葉県八街市 八街 に-67-3 代表 加藤 和久 ☏ O8O-5376-O998 ⁂お車6台分の駐車場をご用意しております お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年11月05日 07時56分20秒
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