🌸Pro.Martin EA350BS 弦高調整&ペグ交換
◆Pro.Martin EA350BS 弦高調整&ペグ交換 のご依頼を頂きました ギターオーナー様はPA様です、K,Yairi に続いてのご依頼です 前回リペアさせて頂いた、K,Yairi が全く違うギターに生まれ変わった様に弾き易く、音質も 格段に進化して、以前から使っていた EA350が如何に弾き難い状態か気が付いてしまい、 K,Yairiと同じようにセッティングして欲しいとのオーダーです◆画像から確認して行きます●Pro.Martin・・・このネーミングのギターはK2が高校生だった遠い過去に有ったブランドですが、 90年代にも生産されていた事を、取引先のが楽器店様の在庫から発見しました ・・・訴訟大国のアメリカ合衆国です、大丈夫なんでしょうかね?少し心配になります●高校生だった頃を思い出してしまいます●コーションマークです◆リペア前のコンディションを確認しておきます●6E/12Fで3.25mmは、K2マジックのギターを経験されると、弾き難くてどうしょも無いレベルです●1E/12Fの2.75mmも楽しく弾く事は困難を極めると思います●幸いにもサドルに余裕が有りますので、セッティングは簡単です🌻リペア開始して行きます●5Aのペグポストが折れてボディ側に斜めになってました、斜めになってるペグを見るのは 初めてで、ペグを外してどんな事になってるか確認します●過去に某大手楽器チェーン店様でペグ交換されたそうですが、どちらがオリジナルかは不明です リペアの心得が有れば、この様なケースは違和感を感じると思います●折れた5Aのペグを止める六角ナットに0.06mmのシクネスゲージが入る隙間があります この場合の原因は1つしか有りません●ペグ穴が斜めに開いていて六角ナットがスムースに締まらずに、無理に止めていた事が原因です 画像を見ますと左下の隙間が狭い事が確認出来ますでしょうか? 断面図で想像すると判り易いと思います●ペグが真っすぐ入る様に穴を調整しまた 通常はロトマチックペグは10mm径の穴を開けますが、本機は12mmの穴が開いてました それで斜めとは少し驚きました●新古品のPRSのペグに交換しました ⁂新古品【新品でギターを購入した直後にロックペグに交換したので、チューニング回数は 1~2回程度です】●弦を張り戻してセッティングして行きますが、最初の音出しテストの印象を率直に申し上げますと エレアコはアンプに繋いでなんぼ!って感じで、以前のラーテーの様です【個人的な感想です】 生音には目をつぶってアンプ出力の音を重要視してます、何とも判り易く潔いギターです 肝心のアンプ出力の音は、なかなか行けてる感じで、余力が充分に有りますよ!って ギターが教えてくれました●ロッドには殆どトルクが掛かってませんでした、これは宜しく有りませんので締め方向でロッドを 調整しましたが、ロッドだけでOKと言うレベルでは有りません●サドルに手を入れる前にフィンガーボードのRを確認しておきます●既存のサドルはこの状態です●試しにサンドペーパーを掛けた時はボーンと思ってましたが、削り込んで行くと様子が変で ボーンでは有りませんでした●既存のサドルを基準にして予定の弦高になる様に高さを割り出します●エボニーサドルに差し換えます●アンダーサドルのピエゾマイクの場合は、サドルをキツキツにしますと、ピエゾに掛かる圧力が 均一にならないので、僅かな余裕を持って削り出します●予定の弦高になる様に削り出したエボニーのサドルです●6E/12Fで2.1mmです●1E/12Fは1.70mmです●ロッドを調整してますので、1フレットの微調整は数日空けてから手を入れます●ネックが安定しましたので1フレットの微調整をしました●これは何者かと言いますと、プラスチック製のボディを座って弾いてますと、ボディが滑って 右腕で強く挟んでズッコケない様にする経験が有ると思います これをボディのに貼り付けますと全く滑らず、取り外しも簡単で跡も残らない優れものです●オーダーの全てを満たしたリペアの完成です🌻試奏タイムです 生音もリペア前と比較しますとボリュームが出る様になったと思います アンプを通しますと、高音域が強く個人的な音の好みでは、トーンを絞って出すと良い感じです 張って有る弦は【エリクサー】と思いますが、高音域の好みは個人差が有りますので、もし高音域 が強すぎるかも?と感じる様でしたら、ダダリオを使って見るのも良いかも知れません 工房のcube60で音出ししますと【かなり行けてます!】ライブでも使える音質と思います🌸セッティングはギターの価値を左右するほど大切ですね