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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.10.25
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 2004年《本》の旅     金城一紀『GO』(講談社文庫) 


​ これは15年前、現場の教員だった頃、高校生に向かって「諸君!本を読みましょう!」とアジテーションしていた「読書案内」の記録。「2004年《本》の旅」と銘打って案内したいと思いますが、15年前に「今」だった人たち。隔世の感というべきでしょうか!?
 ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※    ※​

 本当は連休中にお暇にしている高校生諸君に薦める本というわけで、書き始めていたんだけど間に合わなかった。
​​​  高校一年生のTくんと話していると、「『GO』はええで。」ということだったんですよね。金城一紀1968年生まれ。第123回直木賞受賞作家。『GO』(講談社文庫)・『レボリューション3』(講談社)・『フライ、ダディ、フライ』(講談社)・『対話編』(講談社)というふうに作品集が出版されているけれど、なんと言っても窪塚洋介くんの主演で映画になった『GO』がダントツに知名度がある。
 ところで原作のほうは読んでいるかな。金城一紀の作品で、僕が知っているのを並べてみたけど、どれもほぼハズレなしでおもしろい。とにかくオススメですね。主人公は全部少年という訳ではないけれど、出てくる少年達のキャラクタ-がいい。読んでいると元気になる。中年のおじさんが元気を出す話もある。ブルーハーツというバンドがかつて「ルールー破っても、マナーは守るぜ」と歌ったことがあるが、そんな感じ。


 中場利一という作家の​『岸和田少年愚連隊』(講談社文庫)というシリーズがあるけれど少年達の匂い、血と汗の混じった若さの匂い、それが共通している。
 こっちの小説も「ナインティ・ナイン」のお二人が主演して映画になって評判を取った。見たことがある人もいるだろう。小説は映画より常軌を逸していて、笑える。コトバで描くムチャクチャの世界というのは映像にするとうそ臭くなることが結構ある。リアルというコトは絵に描いたようなとばかりは限らないのだと思う。原作を読むと得した気になる映画というのは結構ある。もっとも逆もたくさんあるからどっちがどっちとは言い切れない。


 映画になったけどこれも原作が勝っていると僕が思う青春小説の一つに​芦原すなお「青春デンデケデケデケ」(角川文庫・河出文庫)がある。1960年代の高校生のバンド狂い小説。
 <むかしむかし、ラジオを聞きながら、みんながギターをほしがりましたとさ>という時代があって、中島みゆきなんて人はそういう時代から生まれてきた人だと思うんですが、この小説はギターにトチ狂った田舎の高校生の世界をやがて来る出発と別れの日まで描いたドタバタ青春小説。おそらく自伝的小説なんだろうけれど文藝賞・直木賞と立て続けに受賞し、小説家になってしまった作品。とにかく馬鹿馬鹿しくて笑える。でも、ちょっと泣ける。

​​​​​​​​​ 同じようにドタバタ高校生活を描いているけど、やってることが音楽や喧嘩だけじゃなくて「政治」活動だったりするのが村上龍「69」(集英社文庫)
 ​「13歳のハローワーク」(幻冬社)で評判のあのエエカッコシイのおっさんの私小説的青春小説。いつまでもお兄さんぶった様子が少々鼻につく人だけれど「69」の少年達は悪くない。1969年という時代から「69」という題をつけているくらいだから、当然<誰もがギターを>の時代で音楽もたくさん出てくる。しかし1969年、佐世保といえば原子力空母エンタープライズ入港阻止闘争。「海の向こうで戦争をやってる」国と向かい合おうとする少年達。いわずと知れたベトナム戦争だ。
 そういえば村上龍には「希望の国のエクソダス」(文春文庫)という近未来小説もある。現代社会と対決する中学生を描いた佳作。傑作と呼ぶ人もあるが僕はそこまで思わない。しかし、SF的醍醐味もあってたしかにおもしろい。
 村上龍のおもしろさは主人公が高校生や中学生であっても、現実の社会と向き合おうとする姿勢に支えられた人を書こうとしていることだと思う。「13歳のハローワーク」だってそういう意図から作られた本だろう。もっともデビュー作で芥川賞の​「限りなく透明に近いブルー」(講談社文庫)を最初に読んだりすると、案外うんざりする可能性があるから要注意。(S)​​
追記2019・10・24
 ここで案内した作家たちは、当時僕が好きで読んでいた人たちだが、今も書き続けているのだろうか?それぞれ、映画化された作品について、ぼくは映画館で見たものはほとんどない。せっかくだから映画館で見ればよかったと今になれば思うが、当時は、そういう余裕がなかった。
 いいか、悪いかの判定も大切かもしれないが、見たり読んだりしていることは、うっすらではあるが残る。最近、この、残ることが、妙に大切に感じられている。ただ、次々と読んでいく気力のようなものが衰えていることは確かで、それはそれで、さみしい。
追記2019・10・25
 2001年に公開された映画「GO」。監督が行定勲、脚本が宮藤官九郎窪塚洋介、柴咲コウ、山崎努、大竹しのぶ、それにもう一人、今を時めく山本太郎というキャスト。2019年の、今、このメンバーが勢ぞろいしている映画は夢ですね。映画は「爽快!」と一言称賛すれば、後は心の中という出来でしたが、原作の小説もガッツ!を感じさせる、題名そのままの爽快な出来。
 この作品を読み、映画に胸がスッとしたあの頃、クソのようなヘイトが横行する、こんな時代が来るとは、夢にも思わなかった。
ところで「2004本の旅(その2)」はここをクリックしてくださいね。 
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最終更新日  2020.10.15 21:39:15
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