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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.12.01
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​​「2004年《書物》の旅(その8)」
《三木成夫「内臓のはたらきと子どものこころ」(築地書館)》
​ ​
 人間の姿をどの方向から眺めると本当の姿が見えるのか。そんなことを考えたことはありませんか。自分の姿を眺めなおしてみるという言い方が、ある場合にはとても比喩的な表現だったりする。鏡を長い時間かけて眺めたからといって、そこに自分の姿を見つけることができるとは限りません。
 二十世紀を代表するチェコのユダヤ人作家フランツ・カフカはデカイ甲虫になっている自分を発見する小説「変身」(新潮文庫)― 最近では人気のドイツ文学者、池内紀​の新訳が白水社から​​Uブックスシリーズ​で出ていますが、高橋義孝の旧訳と読み比べるのもいいかもしれませんね。これは短い小説だからすぐ読めます。― を書きましたが、彼の場合は自分に限らず世界の方も意味のよく分からない姿で現れてきていたらしいことを知ることができます。「城」(新潮文庫)とか「審判」(新潮文庫)とか、一度手にとってみるのも悪くないかもしれませんよ。​​​​​​
​​​ とか、しぐさとか、高校生や中学生の振る舞いが奇妙な出来事として話題にされはじめて久しいですね。鏡を覗き込んで髪型の製作に余念のない子どもたちの姿に大人はビビっています。電車の中で自分のを相手にお絵かきしている二十代の女性にくたびれたサラリーマンが唖然としています。
 その辺の世相を哲学的に語って人気者になった人に鷲田清一という阪大の先生がいます。とりあえずというなら「てつがくを着てまちを歩こう」(ちくま学芸文庫)あたりがお手ごろかもしれません。この人、見かけはダサいのに、著書の題名はシャレています。
 この人の本では他に「じぶん―この不思議な存在」(講談社現代新書)が小論文の参考書にお薦め本としてよく出てきます。これを一読して、わかったと思う人は、かなり、おつむがいいとぼくは思います。自信のある人はどうぞ。ははは。

 ところで、この本の出だしに、こんな一節があります。​​​

 さて、ノルウェーの高校の元哲学教師が書いた子供向けの哲学ファンタジー「ソフィーの世界」(ヨースタイン・ゴルデル=日本放送出版協会)がベストセラーになった。この本、一人の少女がある日、郵便受けに一通の差出人不明の手紙を見つけるシーンから始まっている。そこにはたったひとこと、「あなたはだれ?」とだけ書かれていた・・・。そういえばしばらく前には、『わたし探し』ということばも流行した。 

 が、これはなにも新しい問いではない。今からちょうど三十年前、1966年に、マーシャル・マクルーハンはテレビというメディアに関する講演の中で、つぎのように語っていた。「今日、精神分析医の病院の診断用の椅子は『わたしはだれなのか、おしえてください』とたずねる人々の重みにうめいている」と。

 ​いや、十七世紀フランスのひとブレーズ・パスカルは、後に「パンセ」(中公文庫・前田陽一訳ほか)としてまとめられることになる紙片群の一つに、「わたしとはだれか?」という問いではじまる一文を書きつけていた。さらにさかのぼって、古代ギリシャのソクラテスもまた、デルフォイの神殿に掲げてあった「汝みずからを知れ」という神託をきっかけとして哲学的な反省をはじめたといわれる。「わたしはだれ?」という問いはほとんど哲学的思考の出現と同じくらい古い問いのようである。​

​​​ ​​十年前の本ですから、当時、爆発的に流行った「ソフィーの世界」も、『わたし探し』なんて流行語も、今の高校生諸君にとっては「ん?」という感じかもしれませんが、主旨は今でも通用するでしょうね。「わたし」は探され続けてきたのです。​​​
 さて、今日、案内したいのは、小説でも哲学でもありません。養老孟司​​でその仕事を世間の知る所となった解剖学という学問の、その養老先生先生、​​三木成夫(みきしげお)という人の本です。東京芸大で芸術家の卵を相手に教えていた解剖学者が保育園の保育士さんや親たちを前にしての講演がまとめられた本、「内臓のはたらきと子どものこころ」(築地書館)​です。《みんなの保育大学》というシリーズの一冊です。​​
 「なんで?」といぶかる向きもあるでしょうね。
​​​「わたしと解剖学、何のカンケーがあるねん?」​​
 ​​まあ、そんな感じの疑問が湧いてくるだろうと思うわけですが、それが、大ありだということは読めば分かる。
 ​たとえば、先にあげた鷲田清一はこんなふうにいっています。​
じぶんのからだ、などとかんたんに言うけれど、よく考えてみるがいい。わたしたちはじぶんのからだについて、ごくわずかなことしか知らない。背中やお尻の穴をじかにみたことがない。
​​​​​​​​​​​​​ これに対して、三木成夫はこの普通は見えない「からだ」について、塗ったり、描いたり、穴を開けたりしているつらの皮をひっぺがし、受精した卵の時から徹底的に切り刻んで、顔や口からお尻の先まで、何がどうなっているのか調べた人なのですね。
 生物が何万年もかかって進化してきた痕跡を人間のからだの中に捜し、「こころ」がどこにあるか見つけた人なのです。
 人間に「こころ」が生まれてくるプロセスを、生物としての形体から探ろうとした人といってもいいですね。
 ちなみに、「こころ」は脳ではなく心臓にあるらしいですよ。決してはったりではありません。しかし、そうなると、「わたし」はどこにあるのか、またまた悩み始めることになるのでしょうね。
 まあ、いつものことながら、あれこれ、いい加減なことをいうものだと疑う方は本書を捜してお読みになるといいですね。きっと「なるほどそうか!」にお出会いになると思いますよ(笑)。​​​​​​​​
​ 三木成夫には​中公新書「胎児の世界」という名著もあります。こっちの方が手に入りやすいでしょう。子どもと出会う仕事をしたいと思っている人は、読むとうれしくなると思います。それは保証します。はははは。(S)
追記2023・02・15
 このブログで「案内」する本が古本屋さんの棚でしか手に入らない本ばっかりになりつつありますが、めげずにもうちょっと頑張ろうかなと思っています。少し、いや、やたらヒマな2月、3月に頑張って古い本のホコリを払ってご案内できればというようなことを考えながら。とりあえず古い案内のホコリを払っています(笑)。
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最終更新日  2023.10.03 22:46:37
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