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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2020.05.22
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BookCoverChallenge no4】​李琴峰「ポラリスが降り注ぐ夜」(筑摩書房)​​

​​​​​​​​​​​​​7​日間ブックカバーチャレンジ】(4日目)(2020・05・22)です。
 ​今日は2020年5月22日、金曜日。緊急事態宣言がなんだかよくわからないまま終わりそうで、「検事総長候補」が賭けマージャンで辞職とかいうバカみたいな話で大騒ぎが始まっています。で、ブックカバーチャレンジ・リニューアルは四日目です。​
 ​​
「三日目」「装丁家」和田誠さんの紹介でした。「本を焼く」話、「本を印刷する」話、「本を装丁する」話ときて、さあ、お次は、というわけですが、今回は閑話休題、一休みです。あえて言えば「本を借りる」話、いや、「借りた本」の話です。​
​ 古い本ばかり並べて、なんだか時代に取り残された古本屋の棚みたいになりそうやんな、という反省に立って、今日は20202月の新刊本です
。​非常事態の前に図書館で借りました。
 
「本を借りる」といえば「図書館」ですね。「図書館」の話というと有川浩「図書館戦争」とかになりそうです。面白いエンタメなのですが、あんまり安易なので気がさします。
 というわけで、ちょっと、そのあたりの記憶の棚を掘りかえし始めると「ボルヘス」とか「ウンベルト・エーコ」とか、再び「古本屋」になってしまいそうです。そこで、すっぱりと、今、図書館から「借りている本」の話というわけです。
 ​
​公共図書館はどこも休館です。でも、休館になる前に借りた本は手元にあります。返さなくてもいいわけでは、決して、ありません。閉まっている図書館の扉の横には「時間外返却ボックス」というものがあります。でも、こういうご時世ですから、この「返却ボックス」までが遠いわけです。
 昨日も「読み終わった本は返してきなさい。」と同居人に叱られたばかりです。​
 こんなことをフェイスブックに投稿した時には言いました。昨日から図書館が再開しました。現実はいつも「うれしい!」「かなしい!」・「つらい!」がセットです。
 普段は表紙と目次だけ見て、結局、返却する本がたくさんあります。まじめな読書家から見ると、実に、許しがたい態度ですが、「カバー」を見ると借りたいという衝動を抑えることができません。
 結果的に、読めるはずのない量の本を借り出すことになります。二つの図書館を利用しているのですが、今年の4月のはじめには借りた本が30冊を超えていました。
 
読まない本を読んだ気になることは、さすがにありません。が、その本が話題になったりすると、表紙と目次は見ているのですから「ああ、アノ本ネ」と返事をしてします。
 それを「読んだ」と誤解するのは相手の勝手です。大変な読書量の読書家が相手の頭の中には誕生するのですが、単なる誤解です。山のように借りることはできますが、山のように読めるわけがありません。
 ​
​​ひどい話になっていますが、図書館が「再開してしまった」今となっては、元の木阿弥。また普段通りの「誤解される日々」に逆戻りしそうです。
 それでも、徘徊老人シマクマ君は思うのです。
「誤解してくれる人とでもいい。誰かと出会って、映画や本のおしゃべりをしたい。」
 で、四日目の本はこれです。​
​​ ​李琴峰(り ことみ、Li Qinfeng)「ポラリスが降り注ぐ夜」(筑摩書房)
​​
 題名が洒落ていますね。著者とも作品とも、初めての出会いです。ちょっと調べてみると、1989台湾で生まれて、2013年に来日し早稲田の大学院を出た女性でした。お若いですね。日本で働いているようです。題を見て「ラノベ」系のファンタジーかなと思いましたが違いました。
 ポラリスという言葉の意味は知っていました。「北極星」、北斗七星の柄杓の柄の先にある、こぐま座のアルファ星のラテン語の呼び名です。
 この小説では新宿二丁目の女性専用の酒場の名前でした。カウンターに並んでいる椅子は七つです。そこに座る一人一人の「来歴」と、「今」が国境を越えて語られています。​​七つの星が淡淡(あわあわ)と輝いているさまとして、一冊の作品集が出来上がっています。
 それぞれの作品は小説として「特上」というわけではありません。ある「型」の中に収めようとしている痕跡を感じます。アジテーションの気分に満ちているといってもいいかもしれません。登場人物が語る言葉が、小説世界を作り出す以前に、読者に訴えてしまうところがあります。
 しかし、この作品は少なくとも二つの理由65歳のインチキ読書家の心を捕えました。​​
​​
 ​一つは中国語を母語とする人が日本語で書いていることを感じさせる独特な「言葉の響き」が聞こえてくる文章だったことです。​
​​ 中国出身の楊逸(ヤンイー)が母国の民主化をテーマに書いた「時が滲む朝」(文春文庫)で芥川賞をとって10年以上たちますが、今度は、植民地だった台湾の文学の歴史に新しい「日本語」の小説の書き手の登場です。二人に共通するのは女性であることと不思議な味のする日本語です。
 「台湾文学」の日本語との関わりの歴史は作家の黒川創「国境 完全版」(河出書房新社)という評論集で詳しく書いています。関心のある方はそちらをお読みください。力作評論です。
​​​​​ 二つ目は、現代社会において、そして「現代文学」にとって、もっともセンシティブな領域であるLGBT、特にレズビアンについて真っ向から描いた、ぼくが知る限り初めての作品だったことです。
 昨秋映画化された沼田真佑「影裏」(文藝春秋)という作品が、男性でゲイの主人公を描いていましたが、ぼくにはピンときませんでした。読み終えた作品の底のところに、文学以前の謎がそのまま横たわっているような印象を受けました。
 主人公はゲイであることをほとんど語りませんが、作品はゲイであることのうえに載っている。そんな感じです。ただ、「影裏」という作品に対するぼくの100%の誤読の可能性もありますから、そのあたりはご容赦ください。
 それに対して「ポラリスが降り注ぐ夜」の登場人物たちはレズビアンであることをハッキリと公言する「ふつうの人間」達です。ポイントはここでした。作品が描いているの「ふつうの人間」の哀しみだったことです。
​​​​
 新宿という街のことは大沢在昌「新宿鮫」を思い出す程度にしか知りません。一度か二度、歩いたことがあるだけです。しかし、この作品集は「新宿二丁目」サーガとでもいうべきなのでしょうね。喧騒の極みのような繁華街の、路地を少し歩いた裏町の薄明るい空で​七つの連作が​輝いています。​​
​ というわけで、ではでは、再見



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最終更新日  2024.01.01 22:08:31
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