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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.02.21
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​​​​桜木武史(文)・武田一義(まんが)「シリアの戦場で友だちが死んだ」(ポプラ社)
​​ ここの所、マンガ家の武田一義「ペリリュー」という戦争マンガに感心していています。彼は1975年生まれだそうですから、現在45歳だと思いますが、太平洋戦争も戦後復興も知らない年齢の作者が描く戦場の世界が、なぜこんなに「リアル」だと感じるのかというのが、ぼくが、このところ考えていることなのですが、その「答え」のヒントになるかもしれない本と出合いました。​​
​​​ それは武田一義「マンガ」でフォローしている、現代の戦場からの報告書で、桜木武史という「ジャーナリスト」によって、子供たちに贈られた戦場ドキュメンタリー、「シリアの戦場で友達が死んだ」(ポプラ社)という本です。​​​
​​ 市民図書館の新刊の棚で見つけたのですが、あの「ペリリュ-」「田丸1等兵」が焦った顔でカメラを構えている姿が、表紙を飾っていなければ、ぼくはこの本を手に取らなかったような気がします。​​
​​​ 桜木武史というジャーナリストは1978年生まれで、武田一義より、もっと若い人なのですが、この本は大学を出たばかりの桜木さんが、ぼくから見れば「興味本位」としか言いようのない動機で、インドの紛争地帯、カシミールに取材に入り、銃弾を被弾し顎を打ち砕かれるという重傷を負うエピソードから書き始められています。​​​
​ それは、著者自身も、おそらく自覚して書かれていることだと思いますが、65歳を過ぎた老人の読者から見れば「無謀」というしかないありさまで、「もう、そんなところに行ってはいけませんよ!」と言いたくなる出来事の記録なのですが、この素人ジャーナリストは「何故またそこに行くのか」という問いの答えを探すかのように、今度は三つ巴、四つ巴の乱戦状態で、危険極まりない「シリア」に出かけてしまうのです。​
 戦争をするということは、そこで暮らす人々から「日常」を奪うことだと思う。
 「日常」があれば、どんな学校に進学しようか、入学したら部活動を何にしようか、大人になれば、どんな仕事をさがすのか ― そんなことを考えて生活できる。もっとささいなことだって、そうだ、おなかが空いたら何を食べようか、のどがかわいたら何を飲もうか、暑くて汗をかいたらシャワーをあびようか、クーラーをつけようか‥‥。
 でも、戦争をしているシリアにはそういう「日常」はなかった。
 今、シリアにあるのは「この国を棄てて、他の国へにげるか。それとも、この国のために戦うか」という選択肢だけである。
 日本では当たり前の選択が、シリアではできなくなってしまった。それがどんなに不自由で恐ろしいことかは、ぼくもニュースを見るだけでは本当には分からないし、ましてや、しっかり人に伝えられる自信はない。でも「わざわざ」現場に来て自分の目で見て感じたことなら、ぼくの経験をとおして、リアルな戦争、または戦争の中の日常を日本の人に伝えることができると思った。
 だから、危険をおかしてでも従軍取材しようと思ったのだ。

​​ ​シリアから一旦帰国し、再び取材に出かけようと考えた時の「こたえ」です。この文章に、ぼくが、はっとしたのは、そこに「日常」という言葉を見つけたからです。​​

​​ 現地でぼくの瞳に映るものは、生きた証を残そうと必死でもがいている人たちだった。かれらは尊厳を失うことなく、命がけでここに自分がいることをうったえかけ、それを誰かに見てほしいと強烈に願っていた。ぼくはそんな人々を記録として残し、報道したいと思った。​​

​ ​​​​桜木武史という人は、本物のジャーナリストになるための「こたえ」を見つけたようですね。「ペリリュー」を描くにあたって武田一義が、残された資料の中に見つけたものを、桜木武史は命懸けの戦場に身を晒して見つけたのでしょうね。​​​​
​​​ ぼくは、今、二人の「発見」に共通する「日常」の重さを実感しています。
 お読みになって感じていただくほかありませんが、桜木武史がトラック運転手で稼いだ金を注ぎ込んで、戦火の中でも授業を続けるアレッポの小学校を取材したり、戦場で知り合った
友達​、自由シリア軍の兵士ファラズダックの葬儀に参列したりする姿の報告を読みながら、普通に暮らせることの大切さを自覚した「まともな人間」の、ああ、そうだ、あの「田丸1等兵」の姿を思い浮かべました。​​​​
 彼は友人の墓に参るための費用を稼ぐために、日々トラックを運転しているそうです。若い人たちに読まれればうれしい1冊でした。
​ 余談ですが、通りを歩く人を、子供であれ、老人であれ、無差別に狙撃するアレッポの現実を読みながら、感想を書きあぐねていた「シリアにて」という映画のことを思い出しました。
 穏やかな室内のシーンに対して、一歩通りに出れば「撃ち殺される」ことが日常であるという映画の描写に、ついていけないものを感じていたのですが、この本を読んでいて、その描写こそが「リアル」である世界がたしかにあるということを知りました。ベンキョウになりました。



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最終更新日  2021.02.21 13:42:28
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