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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.03.12
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​​穂村弘対談集「どうして書くの?」(筑摩書房)
​ 
​​​歌人の穂村弘が7人の表現者、まあ、たいていは作家と対談しています。お相手は「高橋源一郎」、「長島有」、「中島たいこ」、「一青窈」、「竹西寛子」、「山崎ナオコーラ」、「川上弘美」ですが、作家の高橋源一郎とは二度出会っています。​​​
​​​​​ 読む人によって「読みどころ」は変わるのでしょうが、ぼくには高橋源一郎との二度にわたる対談が面白かったですね。
 ​穂村弘​高橋源一郎「日本文学盛衰史」(講談社文庫)という作品で、石川啄木役を演じた歌人ですが、「明治から遠く離れて」という一つ目の対談はそのあたりから始まって、行きついた先の宮沢賢治をめぐる会話が出色です。​​​​​

穂村
 自分の体内に宇宙があるという感じなんで、それが本物であろうということが言語を通じて生々しく伝わってくると、なぜその人の中にだけそんな混沌として、しかも整合性があるのか、ともいえますね。あの言葉の持っていき方というのは、勝手にこんな言葉を使うなよといいたくなるようなんだけど、本人の中ではすごい整合性があるわけでしょう。
高橋
 説得させられちゃうもんね。
穂村
 それでみんなを狂わせてしまうというか、だってあんなふうに自給自足で何かエネルギーが出せたら、表現者としてはすごくいいですものね。ばかみたいな「雨ニモマケズ」とか書いても、なんだか格好いい、なんだか彼なら格好いいみたいな。
高橋
 何書いても全部オーケーなんですね。日本文学内の唯一の自給自足作家(笑)。
 もし、今宮沢賢治に相当する存在はと考えると吉増剛造ぐらいしか思いつかないけど、賢治のポピュラリティはないですものね。
(中略)
 読めば読むほど「理解」へ近づいていくことができる。言葉を解読していくことでその作家の謎に迫れる。しかしそういうやり方ではどうしてもわからないという人が必ず出てくる。単に頭が変だからわからない人もいるんだけれど(笑)、宮沢賢治となると、どこから来て、どこから何を持ってきたのかよくわからない。つまり、エンジンもよくわからないんだけど、その燃料をどこから持ってきたのかもわからない。それは非常に不気味なんですね。
(中略)
 宮沢賢治っていうのは日本文学史上のブラックホールみたいな作家、というか詩人で、この人のことをちゃんと言っておかないと日本語や日本文学についてきちんとわかったとは絶対いえないような気がするんです。
 ​​後半の引用は、​高橋源一郎​の部分だけになりましたが、まあ、そういう事です。ぼく自身、学生時代に宮沢賢治を読み始めたわけですが、世間一般の評判のよさについていけないにも関わらず、やめられない作家というか、詩人なわけで、皆さん褒めてばかりいて、悪口については黙っていらっしゃるのですが、高橋源一郎穂村弘の言っていることって、どこか、ホッとしませんか?​​
​​​ 二度目の出会いは「言葉の敗戦処理とは」と題されているのですが、穂村弘「短歌の友人」(河出文庫)という評論をネタに対談が始まります。
 小説にしろ短歌にしろ、表現者である二人の、2010年代の「現在」という「歴史性」がかなり突き詰められていて、スリリングです。近代150年の文学の歴史の中で、近代文学的な「言葉」が敗北した、今、現在に表現者は立っているのではないかという、仮説といえば仮説なのでしょうが、かなり本気な問題意識で語られています。モダンは終わったからポストモダンだという、80年代の流行りの話とはまあ、関係がないわけではないのですが、少し違います。そのあたりは読んでいただくほかありませんね。​​​

​​ 本当は、この対談集の紹介は、竹西寛子との対談中に穂村弘が、おもわず(?)洩らしている表現者の本音について紹介するつもりでしたが、引用の成り行き上こっちの紹介で終ります。​​
​​​ 「どうして書くの?」という書名の本なのですが、穂村弘という歌人が、真摯に「どうして」を突き詰めながら話しているところが面白い本だと思いました。



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最終更新日  2024.01.02 15:13:15
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