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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2023.07.08
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​養老孟司・宮崎駿「虫眼とアニ眼」(新潮文庫)​
​ ​棚から落ちて来て、拾い上げてみると養老孟司・宮崎駿「虫眼とアニ眼」(新潮文庫)でした。そのまま、某所に持ち込んで、座り込んで読み始めて、やめられなくなりました。
 宮崎
 仕事柄どうしても。子どもたちはどうなんだろうということを、いつも思い浮かべて生きているものですから、親から「うちの子どもはトトロが大好きで。もう100回くらい見てます」なんて手紙が来ると、そのたびにこれはヤバイなあと、心底思うんですね。誕生日に一回見せればいいのにって(笑)。
 結局、子どもたちのことについて、なにも考えてない。だって結果として、養老さんが言うところの脳化社会にぴったり適応するような脳みそ人間だけを育てようとしているでしょう。
 トトロの映画を一回見ただけだったら、ドングリでも拾いに行きたくなるけど、ずっと見続けたらドングリ拾いには行かないですよ。なんで、そこがわからないんだろうと思うんだけど。いっそビデオの箱に書きたいですね、「見るのは年に一回にしてください」って。(P43)
養老
 ぼくが子どものことを考えるようになったのは、ごく最近なんですね。自分の子どもも含めて、それこそ教育なんて関係ないやって世間任せにしていたら、いくらなんでもおかしいんじゃないのって感じることが多くなった(笑)。
 最近一番おかしいかったのは、文部省が毎年行っている新任の先生方の研修に呼ばれたんですね。これが四〇〇名の先生が船に乗せられて一〇日間海を旅するっていうプログラムなんですが、どの先生も「忙しくて海なんか見てる暇ないです」って言う。
 で、最後の一〇日目にね、二〇人くらいのグループに分かれて討論の発表するんです。ぼくもつき合って聞いていたんだけど、なんとその話題が、いじめをなくすとか、落ちこぼれを作らないとか、全部人間関係に終始している
 ぼくが期待していたのは全然違う話で、山登りの好きな先生が摩周湖で妙な石ころをを拾ってきたとして、それを教室の真ん中に置いてどういう教材にするとか、ヒヨコからニワトリ育てて、親になったら首を絞めてスープにして調理実習の食材に使うのはどうだろう、みたいな話だったんですけどね(笑)、そんなの一つもなかった。
 だって四〇〇人は自由に討論したんですよ。その結論が全部人間関係についてなんだから、いま職員室で先生たちがどんな話をしているのかおのずとわかってしまうわけ。要するに、先生方の社会なんだ。つまり、自分たちの住んでいる社会をどうするかにについて話をしてるんであって、子どもについてじゃない。
 別の言い方をすれば、子どもは完全に置いてけぼりなんだけど、それがおいてけぼりだってことにも一切気づいていない。
 それはそうでしょう。だって船に乗ってて海も見ないんですから。波なんて見たってしようがないと思っている。
 でも、その波こそが世の中そのもので、無意味に動いているものでしょう。ところが本来そういうものだという感覚からしてもうないんです。いかにこの社会に子どもを適応させるかって、せいぜい善意で考えているわけです。(P69~P70)
​​
​​ 太字はぼくの勝手でそうしていますが、まあ、こんな感じです。
 で、怖ろしいのは、この会話が20年前の出来事で、話題になっている子供たちが今や30歳を過ぎていて、ここで話題になっている親や先生になっているということです。話しているお二人は80歳を越えていらっしゃって、当時、「トトロ」見せていた親で、なおかつ教員だったボクは70歳になろうとしながら、この話を読んで、思わず叫んでいます。​

​​​ワッチャー!​​
​​ ​​​​​​​​2002年に本になった養老孟司宮崎駿の出会いの本です。ジブリから出ていた本が新潮文庫になったのは2008年です。下に貼った「目次」をご覧になればわかりますが、1997年、1998年、2001年に行われた三回にわたる対談の記録です。​​​​​​​​
​​​​​​​​ 養老孟司「バカの壁」(新潮新書)で世間から大うけしたのは、確か、2003年で、今からちょうど20年前ですが、1990年代の始めくらいからちくま文庫で文庫化されて出ていた「~の見方」三部作(?)ヒトの見方-形態学の目から」(1991年)、「脳の見方」(1993年)、「からだの見方」(1994年)が ボクにとっては養老孟司との出会いの3冊でした。​​​​​​​​
​​​​​ 宮崎駿1997年といえば「もののけ姫」で、2001年といえば「千と千尋の神隠し」のアカデミー賞騒ぎのころです。​​​​​
​​​​​​​​ 勝手にまとめれば、対談の眼目は「見る」ことの見直しです。おしゃべりな​解剖学者​と人に見せるのクリエーター「見えるもの」のとらえ方の見直しを促す語り合いです。「見る」、「見せる」のプロ二人が語りあっている眼目が最近案内した​「生きもののおきて」(ちくま文庫)​の写真家岩合光昭の視力の話と、ピタリと一致していることも驚きでしたが、本書が見ているのがアフリカの野生動物ではなくて、我々が暮らしている社会だというところが、まあ、よりスリリングなわけです。
 老人のぼくがいうのも変ですが、まったく古びていません。お若い方に読んでほしい語り合いです。​​​​​​​​​
​​ヤバイ!​​
​​​ ​読み始めて、そう感じない人は、かなりヤバイ!と思います(笑)。​​
目次
養老さんと話して、ぼくが思ったこと  宮崎駿

『もののけ姫』の向こうに見えるもの

対談1 1997・対談2 1998

『千と千尋の神隠し』をめぐって

対談3 2001

見えない時代を生き抜く 宮崎アニメ私論 養老孟司

文庫版あとがき 宮崎駿
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最終更新日  2023.07.14 23:37:48
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