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カテゴリ:映画「元町映画館」でお昼寝
キム・セイン「同じ下着を着るふたりの女」元町映画館 韓国映画に対して、近くでやっていたら見ようかなという程度ですが、興味があります。なじみの元町映画館のチラシで韓国の、若い女性監督という映画が出てきたので、興味を惹かれましたが、「同じ下着を着るふたりの女」という題名に、
ちょっとなあ・・・??? と、躊躇していたのですが、 とことんの母娘バトルですよ!という映画館の知人の言葉につられていつもは敬遠する土曜でしたが出かけました。 こんな題名の映画、土曜の午後でも大丈夫! まあ、そういう気分です。 まあ、そう思って、やって来てみると、上映終了後、市内の女子大生さんたちの韓国文化紹介のイベント開催とかで盛り上がっていて、ちょっと、焦りましたが、今日の映画の観客は案外少なくて、のんびり見ました。 見たのはキム・セイン監督の「同じ下着を着るふたりの女」です。 母と娘は何故こじれるか、というような題の本もありますが、父と息子も、やっぱりこじれますね(笑)。まあ、父と息子のの場合は、フロイトの昔から言われているのですが、最近、斎藤環あたりが話題にしている、母と娘の話とは、また違うかもしれません。 母と娘が同じ下着を共有しているという、パンツをはいたり脱いだりするシーンの描写から、話が始まりました。なんとなく、昔のポルノ映画のシーンのようで、バカバカしい気分でしたが、世の中的には、結構、興味津々の関係なのかもしれません。 で、最後は、娘が自分の下着を買いに行くという、まあ、めでたいのか、あほらしいのかわからない結末でした。 20歳を越えて、働いている娘と、どう見ても50歳は越えていそうなのですが、妙に若作りの母親が同居していて、下着を共有していることに、互いに引っ掛かりがないということは何故なのか、多分、そのあたりをくどくど考え始めると、依存とかいう言葉の世界にいくことになりそうで、少々、めんどくさいのですが、それを考えるのすっぱりやめてみていると、二人とも、案外、普通なんじゃないかという気がしましたね。 下のチラシのシーンですが、母親が乗っている車が、事故なのか故意なのかわからないふうに暴走して、「死ね!」とかいいながら、アクセルを踏んだのか踏まなかったのかは不明ですが、娘をはねるシーンがありましたが、まあ、そんなもんだろうという気がしました。親の子どもに対する、その場で燃え上がる「殺意」って、そんなに異常なのでしょうか? 幼い子供をほったらかして、遊び惚ける親のネグレクトも、常識の世界の方からは声高に異常性が叫ばれますが、そうなのでしょうかねえ。誰にでも、あるかもしれないことだと、まあ、ボクは思いますが。 映画の作り手も、多分、気付いていることなんでしょうが、まあ、ホントは難しいことなのですが、母親は母親で、母親を卒業するほかないし、娘は娘で、娘を卒業するほかないわけで、そのあたりを、もっともらしく解説したり、批判したりする風潮には、まあ、できるだけついていかないようにしようと思っているわけで、ボーっと見ていると、 パンツは自分で買いに行けよな! まあ、そう思っていた、こっちの気分通りの結末だったので、 ハイ、そうですね(笑)と見終えました。 まあ、それにしても、原題を見ると、ハングルの方は読めませんが、英語の方は「The Apartment with Two Women」というわけで、母と娘だけじゃなくて、娘と職場で同僚になるもう一人の女性との関係も重ねているようで、ようするに人と人の関係の話で、そんなに楽しいわけではないのですが、悪くなかったですね。 日本の小説家で宇佐見りんという人がいますが、彼女も「かか」とか、最近の「くるまの娘」とかいう作品で、母と娘、家族と娘の関係を描いていますが、要するに、自分のパンツは自分で買いに行くという所に立って、初めて「ふたりの女」、あるいは、それぞれの女になるということなのでしょうね。 親も子供も、互いに他者なわけですからね。 監督・脚本 キム・セイン キャスト イム・ジホ(イジョン 娘) ヤン・マルボク(スギョン 母) チョン・ボラム(ムン・ソヒ 娘の同僚) ヤン・フンジュ 2021年・139分・G・韓国 原題「The Apartment with Two Women」「같은 속옷을 입는 두 여자」 2023・10・28・no132・元町映画館no210 ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.10.30 14:43:38
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