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カテゴリ:読書案内「社会・歴史・哲学・思想」
島田裕巳「日本人の神道」(ちくま新書) とりあえず、日々の徘徊のお供とでもいう興味で手に取りましたが、いや、なになに、なかなか読みでのある1冊でした。
日本に土着の宗教が「神道」である。 「はじめに」の冒頭です。 仏教が来て、儒教が来て、道教が来て、キリスト教が来て、まあ、近世以前に思いつくだけでも、外から来たのがその四つ、その四つの「外来」と「土着」の関係はどうなっているの? 古い古いというけれど、どれくらい古いの? 実際、一番古いのはどこの神社? 八百万の神とかいって、ポコポコ神さん産まれるけど、結局、神社に行って何を拝んでんの? 八幡大菩薩とか、神宮寺とか、本地垂迹とか、廃仏毀釈とか言うけど、あれってなに? 伊勢対出雲の対決の真相は? 実際、信心とかいうこととは一切かかわりたくない徘徊老人なのですが、興味はある訳です。で、この本は、とりあえず、徘徊か老人が思いつくことのできる、まあ、その程度の質問には、ほぼ全部答えてくれました。 中でも面白いのは第5章 出雲大社の「生き神」・国造の謎解きあたりでしたね。出雲大社が、超巨大な高層建築だったのではないかとかいう話は生噛りで聴いたことがあったのですが、「生き神」さまですよ。伊勢神宮が天皇家の祖先神だとかいう話は、まあ、「物語」としては知っていたわけで、さほど驚かなかったのですが、出雲はスゴイですね(笑)。本物の生き神様登場ですからね。興味津々です。解説を読み始めて、 それで?それで? の連発で、どうも、この本で終わりそうもありません。 で、まあ、この本自体は、靖国の話あたりで締めくくって、最後は神道についての「信仰」についてでした。ちょっと、あとがきのあたりから引用してみますね。 神道は、私たちの身近にあり、ごく自然なものである。宗教には、それをわざわざ選び、それだけを信仰するというイメージがあるが、神道にはそれがない。 結論のカギは「自然」だとおっしゃっているのですが、納得ですね。ここの所、手を打つ回数とか、頭を下げる姿勢とか、意味ありげに吹聴する世相がありますが、 あれって、きっとウソだろう! とか、勝手に思っている徘徊老人には納得の結論ですね。 で、まあ、姓も同じということもありますから、島田裕巳先生の宗教解説、もう少し追いかけてみようかなと思いますね。新しいのを読んだら、また紹介しますね。なかなか、すっきりしていていいですよ(笑)。 ついでですので、目次を載せておきますね。 目次、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.29 14:05:48
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