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カテゴリ:読書案内「現代の作家」
小谷野敦「文学賞の光と影」(青土社) その昔「もてない男」(ちくま新書)という、まあ、衝撃的な(笑)書名の所為でベストセラーになった本を書いた小谷野敦という、多分、比較文学の研究が本業だったはずの方の「文学賞の光と影」(青土社)を市民図書館の返却の棚に見つけたので読みました。
一応、「読書案内」と看板を上げているわけですから、 どうぞお読みください!というのが基本ですが、今回のように「まあ、こういう本もありますよ、別にすすめませんが」という時も、まあ、ないわけではないので、悪しからずです。 はじめにの終わりに、まあ、執筆意図についてでしょうね、こう書かれています。 芥川賞のように有名になると、ふだん文学を知らない人も関心を持つから、公募の賞だと思い込んでいるいつ人や、純文学って何?え?こういうのが「ジュンブン」なの?といった疑問を持つ人も多い。そこで本書では、内外の文学賞について、よもやま話を書いて、いろいろ疑問に答えておきたいと思う。まあ、この本自体がベストセラーにならないと、誤解を解くというわけにはいかないのではるが。 文学の素人の方には、まあ、様々な疑問や誤解があるようですが、疑問にお答えして、誤解を解きますということですが、要するにこの本が売れれば、いろいろ解決しますよという、まあ、読み終えて見ると、ちょっと誇大広告(笑)で、いや、儲かるのはあんたやろということらしいですが、目次はこんな感じです。 目次 目次を、まあ、索引がわりにして、あっちこっちのページを覗いているうちに、読み終えました。何が、どう書いてあるのかというと、今度はあとがきですが、 私は学者の道を歩み、博士号までとった。そうである以上、別に東大とは言わないが、しかるべき大学の教授になりたかった。というか、当然なるものと思っていた。ところが、時代が悪いのか自分が悪いのか、いや、時代が悪いに決まっているのだが、それはどうもないようである。そこで、大学教授より格が上である××賞をとってやろうと、邪念を抱いたのである。いや、本気で邪念だと思っているわけではない。 ご本人がおっしゃっている通り、様々な賞をもらったり、あげたりする、あれこれの作家や評論家について、まあ、スキャンダルと云う程の毒があるわけでもない、「やっさ、もっさ」が書かれていて、こういう話が好きな人には面白いでしょうね。 多分、文芸雑誌や、ゴシップ雑誌のバックナンバーを、かなり丹念に調べた(根が学者なのでしょうね)その結果を、しかし、だから、憶測かうわさに過ぎないかもしれないゴシップ記事として書き連ねていらっしゃって、まあ、結果的に、ご本人の 賞が欲しいという妄執 からは、解脱というか、悟るというかのメデタイ結果なのかと思うと、最後のページにのせられていた戯れ句がこうでした。 賞とれず 根岸の里の詫び住居 笑えませんね。 こんな本もありますヨ! でした。 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.04.12 23:07:06
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