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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2024.06.28
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​​勢古浩爾「ぼくが真実を口にすると 吉本隆明88語」(ちくま文庫)
​​ ついでの案内です。同じ著者の「定年後に見たい映画130本」(平凡社新書)を案内していて、気になって引っ張り出してきました。​​
 勢古浩爾「ぼくが真実を口にすると 吉本隆明88語」(ちくま文庫)です。
 10年ほど前に文庫化された時に読みました。表紙の題名を見れば、すぐわかりますが、著者による
​​吉本隆明箴言集​​
​ です。​ちなみに詩の紹介ではありません。
 箴言の所以は、すべて、著者の個人的な判断というか、好みというかで、
「本書に出現している傍流としての吉本隆明、これもまた吉本隆明である。いや自惚れていえば、これこそが吉本ではないか、といいたいところだ。」

​​「このような感受の仕方こそが、『哲学』学者でも文言批評家でもないふつうの人間にとっての「思想」だと信じているかである。その考えにはたぶん普遍性はない。が、そんなものはなくてもちっともかまわない。」
 ​​いかがです?
 ボクは、こういう啖呵の切り方をする人って、結構、好きなんですよね。で、表紙を飾っているのが「ぼくが真実を口にすると」ですからね。​

ぼくが真実を口にすると ほとんど全世界を凍らせるだろうといふ妄想によつて ぼくは廃人であるさうだ おうこの夕ぐれ時の街の風景は 無数の休暇でたてこんでゐる 
​​ 「廃人の歌」の一節ですね。ボクが吉本隆明の詩のなかで、最も好きな詩の、そのまた一節です。​​
​ こういう一節を、まあ、いけしゃあしゃあと題名にする臆面のなさが勢古浩爾です。で、だからですね、何となく読んじゃうんですね(笑)。​
​ まあ、そういうわけで、1冊、パラパラと読み通して、ボクなりに
​これが吉本隆明だ!​​
​ と思う言葉が、いくつか出てくるのですが、一つだけ引きますね。​
 個人のほうが国家や公よりも大きいんです。(吉本隆明)

 国家も社会も会社も、最終的には個人を救ってはくれず、面倒を見てくれることもない。だが、わたしたちはみな、その個人をこそ生きているのである。個人が死んでも国も社会も会社もなんの痛痒もなく存続していくが、わたしが死んでしまえばこのわたしはいきていけないのである。あたりまえだ。(勢古浩爾)
​​ はい、
​国家や社会より個人のほうが大きい!​​
​ これが、すべての出発点で、終着点です。
​​異議なし!​​
​​​​ 著者ご本人は、今時の若い人にも読んでほしいとお書きになっていましたが、さて、吉本隆明なんて、読む20代っているのでしょうかね。ボクのような爺さんは、自分の記憶の再確認の楽しさもあって読み直すことに抵抗はありませんし、かなり面白いのですが・・・・。​​
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​​​​​​​​​​​​​​​​​ 追記
 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​​​

 

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最終更新日  2024.07.03 22:00:41
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