|
カテゴリ:映画「ちょっと遠くの映画館」でお昼寝
アレックス・ガーランド「シビル・ウォー」109シネマズハット 題名を見て、やって来ました。「シビル・ウォー」なのですから、
「南北戦争でしょ?!」 という気分でしたが、今、現在のお話でした。 見たのはアレックス・ガーランド監督の「シビル・ウォー」です。 見に行く途中に、100年以上昔の「南北戦争」を描いた歴史映画ではなくて、今、現在の、アメリカで勃発した内戦という設定だということに気付いて、がぜん、気分は盛り上がりました(笑)。 当然、大統領が登場して、軍隊を指揮する軍人が登場して、戦況とか政治状況について、ネットやテレビが騒ぎ立てて、世界中の物見高い人たちが大騒ぎして、現場の戦場では最新兵器が、ひょっとしたら核兵器まで出てくるんじゃないかと期待しましたが、 空振りでした!(笑) たしかに大統領は登場しますが、この内戦について世界中がどう判断するのかという視点は完全に遮断されていて、出てくるのは従軍記者の苦労話だけでした。映画のテーマが、題名とズレているんですよね。 結果的に、 女性戦場カメラマンの成長譚! だったわけで、エンタメとしてはよくできていると思いますし、まあ、それでも、充分、面白かったのですが、 コケオドシもいいとこでした(笑)。 「全米2週連続No1大ヒット」 アメリカで話題になったということがチラシのコピーとして踊っていますが、アメリカ本土で「内戦!」「世界最大国家の終焉」、という、ある意味、とても興味深い発想が、こういうドラマで終わるのは残念ですね。戦場カメラマンのビルドゥングスのお話であれば、現実の世界に戦場はあるわけですからこんな看板上げる必要はないのですから。 で、まあ、そうはいいながら、ボクが興味深いと感じたのは、登場する兵士たちが敵か味方か全くわからなかったことですね。主人公たちが、プレス、ですから、報道の人間だったことは、結構、意味深なのですよね。 過去のアメリカ製戦争映画では、実に、はっきりしていた敵・味方がこの映画では、見ていて判断できません。アメリカ映画は、インディアンの討伐と南北戦争以外で、 アメリカ人自身が「敵」になる映画 を撮ったことがないんじゃないかと思うのですが、この映画ではアメリカ人自身が敵か味方か、つまりは善なのか悪なのか、あるいは、正しいのか、間違っているのか、それがわからない設定なのですよね。それが、はたして、どんな意味をもつのかよく判りませんが、そこだけは確実に新しいと思いました。 で、なぜ、この設定で映画を撮るのか?という疑問が湧いてくるのですが、この作品がそれに答えているとは思えませんでした。まあ、そこが、ボクには「コケオドシ」というわけなのですが、アメリカ、どうなっているんでしょうね。面白ければいいというだけなんでしょうか? 監督・脚本 アレックス・ガーランド 撮影 ロブ・ハーディ 美術 キャティ・マクシー 衣装 メーガン・カスパーリク 編集 ジェイク・ロバーツ 音楽 ベン・サリスベリー ジェフ・バーロウ キャスト キルステン・ダンスト(リー・スミス) ワグネル・モウラ(ジョエル) ケイリー・スピーニー(ジェシー・カレン) スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン(サミー) ソノヤ・ミズノ(アニャ) ニック・オファーマン(大統領)) ジェシー・プレモンス 2024年・109分・PG12・アメリカ 原題「Civil War」 2024・10・06・no129・109シネマズハットno51
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.10 00:50:03
コメント(0) | コメントを書く
[映画「ちょっと遠くの映画館」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|