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この映画、レイフ・ファインズ主演と言うだけで見ましたが、
結構、奥が深かった。 冒頭、男が列車から降りてくるところから始まります。 いつもの貴公子然とした面影の全くない統合失調証(精神分裂症)の男クレッグ=レイフなのです。 社会復帰の施設にはいるためにロンドンに帰ってきたのですが、そこは運河の近く、男の少年時代住んでいた家の近くです。 クレッグは見るからに危なそうな・・・シャツは4枚重ね、指はヤニだらけ、すぐに脚が震え、小さな手帳にぶつぶつ言いながらびっしりと何か書き込んではこっそり隠している。 家の近くに戻った事により、クレッグは少年時代の記憶を戻し、その記憶の中に入り込んでいきます。 少年スパイダーの、配管工の父によりやさしくけなげに家庭を守る母が殺された記憶。 そして、いつのまにか母の代わりに父の浮気相手が母に変わって家にいる・・・ オーバーなせりふや演技はありません。 こった小物や設定によって緊張感のある映像のみが続いていきます。 母を殺したのは父ではなかった。 人に記憶は曖昧なもの・・・記憶は時と共に変わっていくもの・・・ 見終わってからも、そんな曖昧さしか分かりませんでした。 この小説を書いたパトリック・マグラアが脚本も書き、監督ディヴィッド・クローネンバーグが作った世界なのです。 レイフ・ファインズ、父=ガブリエル・バーン、ミランダ・リチャードソン=母と父の浮気相手の二役(これもよく分からない?三役?)それぞれ凄い演技です。 でもこの映画はクローネンバーグの世界を楽しむもの。 「裸のランチ」「クラッシュ」が好きな人には受けると思います。 私には難しかった。あの「ザ・フライ」が懐かしい。 怪しくも悲しいハエ男の映画は好きでした。 レイフの出演作も、ケート・ブランシェットと共演した「オスカーとルシンダ」が一番。 あの役もチョット変わった変なキャラクターでしたが。 淡いピンクのオールド・ローズ…・・いいですね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.27 14:57:04
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