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カテゴリ:映画・DVD・VIDEO
ブラジルを舞台にした小説を読んでいたら、どうしてもこの映画を思い出してしまい再見してしまいました。
やはり何度見ても良い、大好きな映画です。 ブラジル・リオのセントラルステーションで、手紙の代書屋をしている(もう初老に近い)中年女性ドーラ=フェルナンダ・モンテネグロ。 映画の出だしの映像も、優れて魅力的です。 様々な人々が、様々な事情でドーラに手紙を託します。その生き生きとした表情、語り口が、心をとらえます。 しかしその手紙を、ドーラはいつの間にか出すこともせずに自分の引き出しにしまっておくようになっています。 そんな日々の中で、客のひとりの女性が事故でなくなり男の子=ジョズエがひとり残されます。 夫に出す手紙を依頼するときに忘れたハンカチ(隅に花の刺繍がされてある質素なもの)が、切ない。 始めはその子供に冷たい対応をするドーラでしたが、一緒にその父親を捜す旅に出ることになってしまいます。 バスに何昼夜も乗り続けて、いくつかの出会いもあるロードムービーです。 所持金もなくなり、お互いに疲れ切って、ドーラが子供を傷つけてしまうシーン。 キリストのお祭りの場面なのですが、そこでドーラの心は再生・・・人を愛する心を取り戻すのです。 やっと見つかった少年の家を、早朝そっと出てリオに帰るドーラ。 買ってもらったワンピースを着て、口紅を塗り、亡くなった少年の母の手紙を置いて出かけます。 バスの中でドーラがジョズエに手紙を書く場面では涙、涙です。 ドーラは忘れていた心の優しさを取り戻して、自分自身の父親も許すのです。 とても良くできた脚本ですが、なんと言ってもこの映画の主役は広大なブラジルの大地の魅力でしょうか。 監督はヴァルテス・サレス、ブラジル映画ではじめてベルリン映画祭金熊賞を受賞した秀作です。是非、ご覧になって下さいね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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