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今日も映画ネタになってしまいました・・・
「桜桃の味」「そして人生はつづく」等でイラン映画の代表的な存在となったアッパス・キアロスタミ脚本、モハマド・アリ・タレビ監督の「柳と風」です。 雨の降らない地方から転校してきたアルカダーニは、初めての授業でも外の雨に気を取られてしまって算数の勉強に身が入りません。 先生の許可を受け教室の外へ雨を見に行くのですが、そこには窓ガラスを割ってしまったことから授業を受けさせてもらえないクーチェキが立っていました。 アルカダーニが主役と思い見始めましたが、ガラスを弁償するために必死になるクーチェキが、この映画の主役なのです。 少年の運ぶガラスに雨と木の葉が降りかかるシーン。 イラン北部の山々、オリーブ畑、小川を渡る雨と風など、映像の美しさが随所にありますが。 たったひとりで雨に濡れながらガラスを運ぶ少年の姿に、見ているこちらの方も緊張感でいっぱいになってしまいます。 少年のこれからの人生の苦難を想像させるかのようです。 誰もが子供のころに経験した孤独感、心細さ、大人の理不尽な言葉など、思い出されます。 そのひたむきさも、要領と運の悪さで失敗に終わるのですが。 ラストシーンの夕焼けの美しさに、少しだけ救われます。 こんな雨降りの日にふさわしい、でも生きることの厳しさも感じられる映画でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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