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カテゴリ:読書
久々に本の話題です。
この本は昨夜読み終わったばかり、3週間ほどもかかってしまったでしょうか。 夜寝る前に読み始めるとすぐ眠くなってしまう便利な本なのです。 ではなぜ書くのか。マダマダこの刑事・鳴沢了シリーズの続き「破弾」「熱欲」「孤狼」も持っているから(笑)。。。 作者の堂場瞬一は。スポーツ小説でデビューした珍しい作家です。 ジャンの違った作品を書く作家は沢山いるのですが、スポーツを題材にした小説・・なぜか敬遠してしまうような気がしてしまいます。 俺は刑事に生まれたんだ・・・祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事になった鳴沢は、湯沢町で起きた老女殺人事件の捜査を始めます。 田舎町でひっそりと生きたこの女性・本間あさが、かつては信者数千人を集めた宗教集団「天啓会」の教祖であったこと、五十年前に天啓会の中で起きた殺人事件にも関わっていたことも突き止めます。 鳴沢はこの時を隔てたふたつの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父は事件から遠ざけようとするのであった。 祖父・事件が趣味、自分が関わっていない事件でさえ細部まで覚えている県警で伝説の名刑事として活躍したはずの祖父も覚えていないと言うばかりである。父・祖父の言動の不自然さ。 この事件の謎解き、犯人は誰かはここまで行き着く前に、読者の想像力で解ってしまうくらいに簡単です。 しかし鳴沢と父との確執、その心理描写、もがいて葛藤する生き様がもうひとつのテーマになっているのです。 鳴沢了の硬派な生き方に結びついていく、親子のありよう。 父親との確執から部下・大西海との接し方、決してほめられた生き方ではないにしろ強いこだわりをそこに感じる。 派手さのない、地味な小説ですが、本格的なハードボイルドを描いた作品としても楽しむことが出来ました。 入院中も、警察の組織的な活動が描かれている警察小説を何冊も読んでいた患者でした。 大沢在昌 「新宿鮫」「天使の爪」逢坂剛「幻の翼 」佐々木譲 「うたう警官」 真保裕一 「密告」「誘拐の果実」横山秀夫「震度0」など。 たっぷりした時間だけはありましたから。。。。一年前の今頃です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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