英語の勉強
夫とまだ結婚していないころ、知り合いの一人に、「英会話を勉強するためにアメリカ人とつきあってるんでしょー」と言われたことがあります。なんて失礼なことを言うんだろう、ボーイフレンドがアメリカ人ってだけでなんでこんなヘンなことを言われなきゃならないんだろう、としばらくムカムカしていたのですが、そのうち、ああ、彼女こそが英会話を勉強するためにアメリカ人とつきあいたいと思っているのだな、と気づき、気持ちが落ち着きました。言われたことをぜんぶ自分の問題として考え込みすぎるのは私の悪いクセです。気をつけよう。ただ、それとは別に、「恋人がアメリカ人だと、やっぱり英語ができるようになりますか!?」と無邪気に訊ねてくる人もいました。確かによく、外国語を学ぶいちばんよい方法はその国の恋人を持つことだ、なんて聞きますよね。でもそれってあまり現実味がないような気がします。つきあうくらいだからもともと気は合うし、ちょっとくらい言葉がヘンでも以心伝心で伝わってしまう。よっぽど向学心に燃えていないかぎり、恋人を持つだけで語学力を上げるのは難しいんじゃないかなあ、と思います。私の場合、たとえば夫といてリラックスしていると、英語が日本語にひきずられ、「寒いね」と言うときに「It's cold, ne!」など、語尾についつい「ね」をつけてしまったり、それを聞いた夫が「Yes, it's really cold, na!」と妙な真似をしたりと、二人の間の英語はどんどん奇妙&幼稚な方向へ進んでいってます。発音もどんどん日本語英語になっていきます。ときどき、「このままでは私の英語はやばいことになる」と思ってきちんとした英語で会話しようとするのですが、かえって夫に怪訝な顔をされたりして、うまくいきません。なので、実際には、アメリカ人の夫がいても、日々の独習は欠かせません。いまは『英語耳』のCDを愛用しています。あとは、仕事関係の英文資料の多読と精読。「自分でしっかり練習しないとヘンな英語が身についてしまう~」という危機意識を起こさせてくれる点では、夫の存在はとても役に立っています。