【妄想】近未来仮想小説「姐さん(ねえさん)」サンプル
毎年恒例のハロー!プロジェクトコンサートが行われる横浜アリーナの楽屋では、最終日を迎えた慌ただしさと、これで一段落つけるという安堵感が微妙に交錯しているようであった。『・・・ええな、分かったな。『はい・・・』『ほな、もうええさかい自分の控え室もどり。戻ったらみんなにもちゃ~んとゆうとくんやで』『ありがとうございました!』最後にもう一度大きくこっくりとうなずいた彼女は、すぐさま直立不動の姿勢でこう挨拶した後、控え室全体を素早く見渡しながらも足早に部屋を後にした。『もう~いいかげんにしなさいよ。彼女だって明日から新リーダーなんだから、そんなにポンポン言わなくたって分かってるわよ』『新リーダーだけに しんり~だれないの しんでぃ~だれないの しんじーられないの・・・』『ちーはうるさい!』『ごめんな・・・サイ・・・』『で、どうでもいいけど な ん で 関西弁なわけ?』『なんで最近キャプテンは娘。の若い子たちに説教するときやお客さん煽るときは関西弁になっちゃうわけ?』『それは・・・リーダーのDNAっていうか、中澤さんをリスペクトしてるっていうか・・・』『だからなんで中澤さんなわけ?』『まぁまぁいいじゃん。キャプテンうまいし、ノリもいいしさ』『ももは相変わらず軽い!』『そんなだから陰で言われんのよ』『なんてぇ?』『清水ねえさんは口うるさいし、嗣永姐さんは頼りないし・・・』『だ、誰がそんなこと言ってんのよ!』『13期の子なんかみんな言ってるわよ』『なによ、あの子達2ヶ月前に入ったばかりじゃん』『明日から娘。の子たちは全員私たちより年下なんだからね』『そんこと自慢してどうすんの?』『初めて13期の子たちと顔合わせしたときのこと覚えてる?』『「あの~、みなさんって昔”キッズ”って呼ばれてたんですよね~?」って聞いてくるから「そうだけどそれがなにか?」って言ったらそのあとみんなどうしたと思う?』『「キッズだって!マジウケルんですけどwww」って大爆笑よ。5人も揃って!』『仕方ないじゃん。もう8期以降は年下しか入ってきてないんだし』『その8期が明日から娘。の新リーダーかぁ』『はぁ~』『ため息ついてる場合じゃないでしょ』『桃子!今日初めて唄う「22歳の私」の仕上げはどうなったの?』『それいうならキャプテンだって、毎年恒例の後藤さんとのダンスバトルはもう完璧にできあがったの?』・・・とこんな雰囲気