ブラックジャック(原作版)
今回読んだ漫画は手塚治虫の「ブラックジャック」電子版の全巻無料閲覧が23日までということで読んだ。既に愛蔵版・新装版で1巻を読んでるが、今回のキャンペーンで見られるのは「チャンピオンコミックス」版で単行本版1巻の収録内容は愛蔵版・新装版とは全く異なる。映像化もしてるということで脳内で大塚明夫さんと水谷優子さんの声が聞こえてきた。患者には法外なカネをふっ掛けるブラックジャック。一般人の場合は「生きたい」覚悟を試すためにやってることで実質タダで手術を行ったり、お金以外の報酬で手を打つことも。天才的なメスさばきで人々を救うブラックジャックだがオペで救った患者が非業の死を遂げる事があり、やるせなさを感じる。「アナザーストーリーズ」で本作が取り上げられ、番組に登場したお医者さんが命を救えなかったことを語ってたが現実でも救えなかった命があるって知ると更に深みを感じると言うか・・「医者は何のためにあるんだ!」のセリフが語ってる。戦争の悲しみ、公害問題等社会派ドラマにブラックジャックが脇役に回る話もあり。核実験に巻き込まれて被爆した画家が核の悲惨さを訴える絵を描くため、ブラックジャックが他人の体に画家の脳を移植する。治療は成功したものの、画家は絵を書くことをぱったりやめてしまうが死ぬ間際になって渾身の作品を書いて力尽きる…という話は核問題、「沈む女」は公害問題を取り上げており(封印作品扱いされたが後で映像化)、「U-18は知っていた」は全自動化した病院を舞台に人工知能の治療をすることになるブラックジャックを描くが、AI問題を70年代に描いてるとは先見の明を感じる。公害問題、核問題、戦争の悲惨さなんかは今でも通じるお題。手塚治虫『ブラックジャック 新装版 全17巻セット ケース入り』【中古】 ブラック・ジャック OVA DVD-BOX/手塚治虫(原作),大塚明夫(ブラックジャック),水谷優子(ピノコ),杉野昭夫(キャラクターデザイン、作画監督)