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2010.05.15
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カテゴリ:雑学
  トウジュロ
トウジュロ

国宝や重要文化財に指定されるかどうかの決め手は、美しさや豪華さはもちろんですが、それ以上に最も重要なのは、古さだ。
京都五山のひとつ東福寺は、広大な敷地と多くの建物があるが、その中のトイレ(東司)が、重要文化財に指定されている。
現存する日本最古のトイレなのだ。
東福寺は、摂政九条道家が建立した寺で、奈良の東大寺と興福寺になぞらえて一文字づつとって命名した。
しかし火災で大部分が焼失し、1356年に再建された。
日本最古のトイレは、再建された室町時代のもの。
最古といわれても見た目は新しい感じがするが、五重塔や本堂など最初から何百年も使えるように建てた建物と異って、トイレは度々建て替えられるので、これより古いのがないというわけ。
さて、どうしてトイレのことを東司と言うのか。
一説には、伽藍の東側に作るのでというが、東福寺のトイレは西南に位置している。
奥さんのことは北の方と言うが、それは多くの場合奥さんの御殿を北に置いたからだ。
しかし都合で御殿を西にした場合でも、正妻のことは北の方と言う。
日本最古のトイレは、建物の中央に通路があり、両側に便器があるが、隔壁が無い。
つまり個室ではないわけで、隣で用を足しているのが見えるわけ。
中国では、現在でもそういうトイレがあるらしい。
しかし、東福寺の隔壁は元々無かったのか、どこかの時代で取り払われたのかは不明だ。
その頃のヨーロッパの御殿には、トイレそのものが無かったらしいので、これでも最先端文明だったのだ。






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最終更新日  2010.05.16 16:39:57
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