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カテゴリ:名画の秘密
カルミア ムンクは19世紀から20世紀に活躍したノルウェーの画家で、「叫び」という作品で有名だが、もう一つ彼の根幹となった作品に、「生命のダンス」がある。 生命のフリーズという一連の主題に基づく作品を発表したが、それを展示するにあたって、発端を「叫び」、締めくくりを「生命のダンス」として並べた。 生命のダンスは、彼にとって大きな意味を持つ作品で、生命のフリーズの中でも要となっていた。 ムンクの手記によれば、絵の中の三人の女は、「夢見るように生を凝視する女」、「生を渇望し愛する女」、「蒼白の顔の尼僧」を表し、処女・熟女・老女、女の一生としている。 これはムンクの恋愛体験をもとにしていると考えられている。 この絵が描かれた1900年頃、ムンクの恋人はマティルダ・ラルセンという女性だった。 愛称トゥラというその女性は、オスロの裕福な商人の娘で、この絵のモデルとなった。 だが、中央の女は、「私の最初の恋人」だと彼が語ったことから、かつての恋人だったミリー・タウローだといわれている。 ムンクは奔放な恋愛を繰り返していたので、トゥラの美貌に惹かれながら、結婚を迫る彼女には閉口していたらしい。 1902年、彼女はピストル自殺をはかり、止めようとしたムンクは左手中指を負傷した。 それ以来、ムンクの集中的制作はぱったり止まってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.05.22 08:10:39
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