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2010.05.26
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カテゴリ:不思議の話
  ユリ
ユリ

最近では小松和彦氏などの、幽霊も妖怪の一種だと考える説が多く、幽霊も妖怪も「化けもの」「お化け」であり、これを学術的には「妖怪」にくくることになった。
しかし昔から日本人は、幽霊と妖怪を区別してきたので、河童と幽霊が学問的には同じだと言われても納得しない。
現在一般的に幽霊には足が無いと言われるが、元禄時代までは幽霊の足は存在した。
歌舞伎で、幽霊の足を見せないために、足の部分を幕で隠したので、足が無いことになった説や、天上のものを描く時、足の部分を雲で覆ったからという説などがある。
いずれにしろ、健全な形で現れたのでは怖くないからだろう。
雨月物語(上田秋成)の「菊花の契り」では、生前そのままの姿と声で出現する侍の幽霊の話がある。

歴史上では、神代から奈良時代に妖怪が登場するが、おそらく、人類の登場と同時に始まったのかもしれない。
古事記には妖怪が色々と登場する。
アマテラスが天の岩戸に隠れた時、闇の妖怪が数々現れた。
スサノウがヤマタノオロチを退治する時、クシナダ姫を櫛に変えて髪に挿した。
イザナギが黄泉の国へ行き、逃げ帰る時には鬼女に追いかけられた。
オオクニヌシの因幡の白ウサギも物の怪であると考えられる。
神武天皇から欽明天皇の時代に仏教が伝来し、霊妙なものは姿を消して、すべて現世の変化(実在するものが変化したもの)になった。
天狐(アマツキツネ)や、大笠をかぶった鬼が天皇の大葬を眺めていたという。
奈良時代の仏教説話「日本霊異記」には、僧侶が守銭奴だったため、死後大蛇になってしまったという話がある。
蘇我馬子に滅ぼされた物部守屋は、死後数千万の狐に変身し、寺を啄いだところ、鷹に変身した聖徳太子に降伏させられたという。






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最終更新日  2010.05.27 08:17:08
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