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2011年09月23日
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カテゴリ:里山の日々

弘前の地で  黙々と そして 生々

東北の自然農や自然栽培の方々が集まっての交流会があった。台風の影響か連日あいにくの雨模様だったが、コテージには温泉があって、何よりも参加者の熱い思いで終始暖かな雰囲気だった。

テレビでも紹介された木村さんの「奇跡のリンゴ」の自然栽培法を取り入れた林檎畑も見学できた。農薬を使わないことがいかに難しいか、年によって虫の害があるようで今年は、樹に実っていた林檎の殆どが虫にやられていた。

PAP_0676-1.JPG

http://www.geocities.jp/yuki_no_isukia/mori2.html

以前訪問した時は冬場で休んでいた『森のイスキア』は今回は見学出来た。美味しいお焼きとクッキー、茶とコーヒーでお持て成しを受けた。泊まりは4,5世帯でいっぱいのこじんまりとした建物で、広間の談話室兼食堂にはマリア様の彫刻があった。

今回の主催者の『しらとり農場』には、目を見張るものが数々あった。圃場は広く、他品種の野菜が雑草と共生しながら、しっかりと成長していた。以前は有機農業も営んでいたが、トラクターが壊れたのを潮どきに今は不耕起の自然農に移行しているという。その分、人力の負担は半端じゃないようだ。昨年から畑の一部を田圃にして水稲を始めていた。

こうした開墾の意欲には頭が下がった。これだけではない。家はコンクリートの土台と柱と屋根は大工さんと一緒に、他は全て一人で造り上げたという。随所にさまざまな独創的な工夫がなされていた。例えばトイレはバイオトイレで、おがくずが入っていてし尿と一緒におがくずを混ぜる電動スクリューつきのトイレだった。湯は塩ビパイプを黒く塗った中を水を通す手作りの温水器で40度越えるくらいまで上がるという。さらに戦前はどこの農家や家庭でも使われていたという薪がまをレンガで造り、しかも現代風のピザも焼けるオーブン機能を備えている。たまげたのは薪ストーブの後ろに密着させた水タンクだ。熱伝導でタンクの水が温まることで直接の燃焼だけでなく部屋が暖まる仕掛けになっている。これは手軽にできそうで是非今冬には我が家でも取り入れたいと思った。

白鳥さん温水器.jpg 温水器、後方の手作りの家

白鳥さんレンガ造りの窯・オーブン.jpg 薪がま、左側の中間にオーブン

こうした開墾への情熱、さまざまな場面に発揮される独創性といい、何処かから得た情報を具体化する能力と行動力には、ただただ驚き恐れ入った。しかも労働に汗かき忙殺されるだけでない。彼はチェロを弾き、奥さんはピアノを弾き、悠久の大自然の中でゆったりとした演奏の一時も大切にしていると聞いた。

20代の始めに自然農に関心を持ち、有機農業にも興味を持ちながら、ここに辿り着くには数多の時を要したと思う。だが一つ一つがここにつながっている生き方をされてきた人だと思った。此処に来てからも原野を開拓しながら今を黙々と一歩ずつ創り上げた。穏やかな性格はたくさんの人の心を惹き付ける。坦々ととした生き方でありながら、そこに生々とした明るさを感じる。農法よりも人間性に魅力を感じた二日間であった。

私のような60歳間近で経済的に少し安定してからの帰農、帰自然には気力、体力面で限界があるようだ。若くして苦労も多かっただろうが、なんと一貫した人生を送って来られたことだろう。もう一度人生を送ることになったなら、彼のように若くして大志を抱いて生きてみたいものだ。

 

【原発・放射線情報】

(1)先日、阪大から放射線量の5年後までのシミュレーションが出た。2年後には大分減るが、そのあとは少しずつ減る様子が判り嬉しい情報だ。その理由は何なんだろう。セシウム134(半減期2年)とセシウム137(半減期約30年)の違いだろう。ただセシウム137は半減期が長いので減ったとしても地中の奥か、何処か横へ流れただけで無くなったわけではなく移動しただけだ。

http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/dojo/index.php

(2)測定器が少ない中で、子どもたちの給食の放射性物質の測定方法は品種ごとでなく、その日の給食を一括してミキサーにかけて1食分全体を測定した方が合理的でかつ正確だと早野龍五氏(東京大学大学院理学系研究科 教授)が提唱している。 外部被ばくの高い地域ほどきちっとした内部被ばくをできるだけさせない努力をすべきだという。文科省にも提案書が提出されてたが、測定の結果、実際にセシウムが出たときのリスクコミュニケーションに自信がないのかま、だ実施されてない。早ければ早いほどいいのに、いつものように知らせなければ問題起きないの政府の姿勢が見え見え。http://t.co/WNseprFb

さっき見たらアンケートも実施している。親の声が政府にも伝わるようになっているようです。ぜひ参加してください。http://www.tfaforms.com/218508 9月24日追記

 

 

 






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最終更新日  2011年09月24日 03時53分40秒
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