若竹七海 『悪いうさぎ』/図書館に行ってきました
若竹さんの『悪いうさぎ』を今日読了しました。 女探偵葉村晶シリーズの3作目。家出女子高生の連れ戻しを依頼されたことをきっかけに、彼女の身に次々と災難のような出来事が・・・ 人間の悪意を描くことに定評がある若竹さん。「わたしの捜査に手加減はない」がモットーの葉村。悪意の攻撃にさらされる葉村晶のオンパレードのような作品です。 文庫本460ページほどの中で、暴行、監禁、恫喝・・・葉村は何度このような悲劇にあうでしょう。読者としてはその度に憤りを覚え、おそらく結末で「悪いうさぎ」の真相が見えたときにピークに達することでしょう。事件の謎は解明され、その点ではすっきりします。しかし、悪意に対する強い憤り、読後の後味の悪さが残ってしまいました。 とはいえ、内容的には非常に楽しむことができました。物語を読ませる力はさすがですね。若竹さんの傑作の1つだと思います。--- なつやすみ初日、さっそく昼過ぎから図書館に行ってきました。今の新しい図書館になってからは初めて。まあ、とにかく混んでいました。駐車場に入るまで15分待ち。しょうがないか。今度から電車で行こうか。 で、借りてきたのは次の4冊。お気に入りの作家さんの新作も読みたかったけど、どうせ文庫落ちしたら買うから、と自分に言い聞かせ、あえて自分の中での評価が定まっていない作家さんのものばかり選びました。簡単に言うと、読んだことがない作家ってことですが。米澤穂信『さよなら妖精』(東京創元社)ほしおさなえ『ヘビイチゴ・サナトリウム』(東京創元社)乾くるみ『イニシエーション・ラブ』(原書房)松樹剛史『ジョッキー』(集英社) 返却期限は2週間後。楽しい2週間になりますように。