進化したメカニズム
進化したメカニズム BMWの主力車種となる新型『3シリーズ』には、最新のメカニズムが搭載されている。なかでも注目すべきは325iと330iに搭載された新開発の6気筒エンジン。この6気筒エンジンには世界で始めてマグネシウム合金製のクランクケースが採用され、ヘッドカバーにもマグネシウムが使われている。このエンジンについてBMWエンジニアリング・ディビジョンゼネラルマネジャーの山根健さんは「マグネシウムを採用することで、一般的な鋳鉄製に比べて57%もの軽量化を実現できます。アルミブロック使っていた先代と比較しても約10kgも軽くなっています。また、マグネシウムは吸音性も高く、ヘッドカバーにマグネシウムを採用したことで、静粛性も向上いたしました」とコメント。確かにマグネシウムのヘッドカバーはプラスチックのように軽かった。これだけ違いがあれば、燃費や走行性能の向上に効果が高い、軽量化には間違いなく貢献できるだろう。また、現行の『5シリーズ』より採用されたアクティブステアリングも、新型3シリーズには325iと330iにオプション設定されている。アクティブステアリングは車速に応じてステアリングのギヤ比を可変するシステム。山根さんは「アクティブステアリングの付いた5シリーズが日本に導入されたときには、あまりにクイックに反応してしまうので、多少違和感がありましたが、日本での使用状況をドイツにも伝え、それを反映してもらえるようになったので、3シリーズでは違和感をなくすことに成功しました」とコメント。実際に新型3シリーズのアクティブステアリングは自然なフィーリングを実現し、低速時や車庫入れでも違和感はなくなっている。これなら運転が不慣れな人が操作しても戸惑うことはないだろう。タイヤについても『1シリーズ』と同じように、全車にランフラットタイヤを装着しているが、新型3シリーズではランフラットタイヤのクセを感じさせない乗り心地を実現していた。このように新型3シリーズには新世代の直6エンジンや、新しいシステムを惜しみなく採用している。今度の3シリーズは歴代の3シリーズよりも、はるかに高い完成度を持って登場したといえるだろう。・音楽CDからのリッピングは最大7倍速で ハードディスク(HDD)ナビゲーションといえば、地図の描画スピードや検索の速さはもちろん、「リッピングで収録できる曲数はどのぐらいなのか」ということにも注目が集まる。車載用HDDの容量は徐々に増えており、これに伴って収録曲数も増えてきている。昨年の春モデルは20GBのHDDを搭載。ミュージックキャッチャーには約1500曲の収録が可能だった。これに対して2005年夏モデルの『MAX950HD/MAX850HD』は30GB容量のHDDを搭載しており、収録曲数は4000曲。なんと2倍以上まで増えた。地味ながら注目に値するのはリッピングの速度。昨年のハイエンドモデル『MAX940HD』はDVD/CDコンボドライブを搭載していたものの、第一世代のものであるためリッピング速度は等倍速。すでに第二世代以降に進化していたCDドライブ搭載の下位モデルのみが2倍速となっており、リッピング速度に関してはローエンドの方がハイエンドよりも早いという逆転現象が生じていた。2005年夏モデルではDVD/CDドライブも確実に進化。内周部は最大で7倍速、外周部でも4倍速でのリッピングが可能となった。リッピングする場合には最初に収録した曲の再生からスタートするようになっており、この曲の再生中の他曲のリッピングを高速で進める仕組みだ。この点について、会場説明員は「昨年は技術的な面から高速ドライブの搭載が出来ませんでした。今年は設計段階から高速ドライブ搭載を視野に入れた結果、最大7倍速というナビ用としては最速のドライブを搭載できました」と説明する。ナビとしては初めてDVD-Audioに対応したのもトピック。エンターテイメント面については最強といえるだろう。・300km/h 移動中でも100Mbps 無線通信---富士通 富士通は18日、300km/hの高速移動中でも100Mbpsの通信が行える技術を開発したと発表した。ここでは、高速移動中におけるマルチパスの問題を解消し、高速通信を実現している。 移動体通信では、基地局から送信した電波がビルなどに反射し、複数の経路で端末に届く「マルチパス」という現象がみられる。移動中に高速な通信を実現するためには、このマルチパスをより正確に予測する必要がある。今回開発された技術では、このマルチパスの正確な予測を妨げるノイズを除去することで、高速な通信を実現している。この技術は今のところ、コンピュータによるシミュレーションでの実証にとどまっている。同社では、携帯端末の試作機による室内実験を進め、実環境での有効性を確認しつつ、2-3年後には実用レベルの技術に高めていく計画だ。なお、この研究は情報通信研究機構(NICT)から委託されたもの。 ・警官を屋根に乗せ6kmを暴走 15日、三重県四日市市内のスーパーマーケットの駐車場で暴走行為を行っていたクルマの運転者に職務質問しようとした警察官が、このクルマの逃走を阻止しようとルーフバーをつかんだところ、このクルマが急発進。警官を屋根に乗せたまま6kmに渡って逃走する事件が起きた。警察では同日夜までに25歳の男を殺人未遂と公務執行妨害で逮捕している。三重県警・四日市南署によると、事件が起きたのは15日の午前2時20分ごろ。「四日市市泊小柳町付近にあるスーパーマーケットの駐車場でクルマが暴走していてうるさい」との通報が警察に寄せられた。同署員が現場に急行したところ、駐車場では通報どおりに数台の乗用車がスピンターンを繰り返すなどの暴走行為を行っていた。57歳の巡査部長が職務質問をするため、減速していた1台のクルマに歩み寄っていったところ、このクルマが急加速。巡査部長は逃走を阻止する目的でクルマの屋根部に設置されたルーフバーをとっさにつかんだが、クルマは巡査部長を引きずったまま現場から走り去った。巡査部長は屋根部によじ登り、窓を叩くなどして停止するように要求したが、運転していた若い男はこれを無視してクルマを加速。その後も巡査部長を振り落とそうと蛇行運転などの無謀運転を繰り返した。クルマは四日市市内を100km/hを超える速度で走り抜け、巡査部長は現場から6kmほど離れた四日市市昌栄町付近で振り落とされている。振り落とされた当時は30km/h程度まで減速していたが、巡査部長は打撲などの軽傷を負っている。後にこのクルマを所有しているのは、鈴鹿市内に在住する25歳の男と判明。同日夜までに殺人未遂や公務執行妨害の容疑で逮捕している。現場となったスーパーマーケットの駐車場は、これまでにも違法競争型暴走族の練習場代わりに使われることがあり、逮捕された男スピンターンやドリフトの練習をしていたとみられる。男は取り調べに対しては「知らない」と答え、容疑を全面的に否認している。