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カテゴリ:七時吉祥(シチジキッショウ) あらすじ
![]() 七时吉祥 Love You Seven Times(全38話) 第9話 宋勤文(ソンチンウェン)を見舞った寧(ネイ)王・修茗(シゥミン)は平然と陸長空(ルーチャンコン)を逆賊と呼び、祥雲(シャンユン)の無事を約束した。 「知らないだろうが祥雲と私は親しい仲でな、2人の間には深い絆がある」 宋勤文は表向き第3皇子に感謝したが、様変わりした寧王に不信感を募らせた。 その頃、祥雲は深手を負った長空を介抱しながら馬車で逃亡していた。 …全ての出会いは運命で決められている 縁がもたらす出会いと別れは浮世でのはかない夢、100年後には無となる 人間の一生はたった数十年、2度と戻らない浮世の夢 だから愛を諦めず、情愛の修行を積まなければいけない… 祥雲は昏睡している長空を眺めながら、ふと第1話で初空(チュコン)の寝顔に見とれてしまったことを思い出した。 あの時は手が届かなかった美しい寝顔、しかし人間界なら手を伸ばせば触れることが叶う。 「このままだったらいいのに…」 翌朝、祥雲が目を覚ますと車に長空の姿がなかった。 帷を開けて外の様子をうかがうと、木にもたれかかって座る長空の背中を見つける。 …神仙の命は永遠だから死に別れの痛みは分からない 神仙からすればこれもただの修行、悲しむことではないわ でも人間は生が尽きればそれまで、全く同じ人生を再び繰り返せる者はいない… 祥雲は長空の両親ともう会えないと思うと複雑な心境になった。 ( ;∀;)チャンポン…いやそれラーメンw ![]() ![]() 天界では紅線翁(コウセンカク)と李(リ)天王が2人の歴劫を見守っていた。 祥雲に記憶があることを明かせないものの、紅線翁はあまりに辛い展開だと嘆く。 「祥雲が戻ったら殺されるぞ?!」 「これも祥雲のため、困難なほど情は深まるものです」 しかし内心、李天王は困惑していた。 …何だこれ?私が書いた話ではない、これからどうするか?… 長空は祥雲を巻き込まぬよう別れを決めた。 「ここからそれぞれの道を行こう」 しかし祥雲はまだ傷が癒えない長空が心配で後をついて行く。 するとやはり長空はすぐ歩けなくなり、結局、祥雲の世話になるしかなかった。 お尋ね者となった鶯時(オウシ)は辺境を目指していたが、山道の検問で馬車を止められた。 侍女・緑荷(リョクカ)は小姐を助けるため抵抗、殺されてしまう。 その時、鶯時を探していた紫輝(シキ)が駆けつけ、救出に成功した。 紫輝は準備した隠れ家に鶯時を案内したが、力を使い過ぎたせいで女媧(ジョカ)石に戻ってしまう。 鶯時は茶を入れるためお湯を沸かしに行った。 しかし戻ってみると紫輝の姿がなく、2人の縁を結んだ傘だけが残されている。 「困った時はいつもあなたがそばにいてくれたわね」 鶯時はいつの間にか紫輝がかけがえのない存在になったことに気づき、落胆した。 まさか寝台の枕の裏に石となった紫輝がいるとも知らずに…。 その様子を魔羅(マラ)族の護法・錦蓮(キンレン)が見ていた。 「どうやらうまくいったな」 寧王は皇帝が病に臥した隙に朝廷の実権を握った。 しかし未だ祥雲が見つからず、苛立ちを隠せない。 その頃、祥雲と長空は捜索の手を逃れながら、夫婦を装い山間の客桟に留まることにした。 あいにく1部屋しか空いていなかったが、長空は自分が床で寝るという。 祥雲は怪我人を地べたで寝かせられないと反対し、書で読んだ方法を思い出した。 ↓逃亡中の2人 ![]() 長空は上等な衣を売って宿代に替えることにした。 しかし辺鄙な村では贅沢品など価値がなく、大した価にならない。 すると老板が首飾りの玉なら銭になると教えた。 長空は祥雲からもらった長命玉を手放すことができず、結局、宝剣を売ってしまう。 その夜、祥雲は書で読んだ通り、水を入れた茶碗を寝台の真ん中に置いた。 「未婚の男女が床を共にする時は2人の間に水を置くのよ」 しかしあっけなく茶碗が倒れて寝台は水浸し、結局、2人は一緒に床で寝る羽目になった。 「あの話は嘘だったのね…ボソッ」 「もうそんな書は読むな」 長空に叱られた祥雲だったが、まるで駆け落ちみたいだとどこか楽しそうだった。 「これからどうなろうとあなたには私がついてる、いつも一緒よ」 翌朝、祥雲が馬に餌やりしていると、見知らぬ男たちが現れた。 祥雲は追っ手だと誤解して逃げようとしたが、実は寧王が密かに寄越した配下だと知る。 「これも宋家の立場を案じ、陳国の将を失わないためです」 実は陸家の一件で宋統領から人心が離れ、もし祥雲が逆賊の逃亡を助けたと騒がれれば宋家は終わるという。 その時、帰りが遅い祥雲を心配した長空が駆けつけた。 祥雲は寧王の配下にそれとなく目配せして追い払うと、長空にはただの山賊だと嘘をつく。 「何を言われた?」 「何も…怪我人なのよ?戻りましょう」 祥雲は長空との別れを決めた。 その夜、2人は月を眺めながら、かつて長空の出征が決まった時も陸府の中庭で月を見たことを懐かしむ。 「西に行けば舅舅(母方の叔父)の軍営がある、東に行けば家に帰れる」 「そうね…」 長空は祥雲の決断に気づいていたが、何も言わずかんざしを差し出した。 「これは…」 以前、長空との縁談を壊そうと買い物で散財した祥雲。 あの時、露店の装飾店で祥雲が手に取りながら戻したかんざしを長空は密かに買っていたという。 「結納品だ」 すると長空はかんざしを祥雲の髪に挿し、先に客室に戻った。 …分かってる、あなたには目論みがあって私が一緒に行けば弱みになってしまう 私は宋祥雲として負うべき責を果たすわ 両親が黙って死ぬのを見ているわけにいかないもの… ![]() ![]() 祥雲が客室に戻ると長空は寝台で眠っていた。 すると祥雲の荷物に書き付けが入っている。 …道中、無事を祈る… 祥雲は長空が気づいていると知り胸が痛んだが、そのまま黙って出て行った。 翌朝、長空も辺境へ発つことにした。 すると老板に呼び止められ、祥雲が買い戻した剣を返してくれる。 「外にいる馬は″結納返し″だそうだ」 …祥雲、今日からは別々の道を行く、いつかまた会おう… つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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