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The story of Japanese montanaman(シングルファーザーモンタナまん崖っぷちアメリカ人生奮闘記)

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2020.08.14
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互いに矛盾する3つの数字
スペイン風邪に関して、新聞や科学誌がよく言及する3つの数字がある。

全世界における感染者数とされる「5億人」(当時の世界総人口の約3分の1に相当する)、死亡者数とされる「5,000万〜1億人」、そして致死率と言われる「2.5パーセント」だ。

だが、この3つのデータが矛盾なく成立することは、数学的には不可能である。

致死率とは、感染症のパンデミックが終息したあとに算出された全死亡者数を、全感染者数で割った数字だ。各国・各都市の致死率も、全世界の平均致死率も、同じように算出される。

仮にスペイン風邪の全世界の感染者数が5億人で、死亡者数が5,000万〜1億人だったとすると、致死率は10〜20パーセントになる。致死率が2.5パーセントで感染者数が5億人だったとすると、死亡者数は1,250万人だ。

また、2.5パーセントの致死率で5,000万人が死亡するには、少なくとも20億人が感染していなければならない。だが、それでは1918年当時の世界総人口である18億人よりも感染者数のほうが多くなってしまう。

出典元で唐突に示されていた数字たち
こうした矛盾を不思議に思い、これらの数字の出典元を調べてみた。

まず、スペイン風邪の正確な感染者数および死亡者数は、誰にもわからない。このふたつの推定値は、概して時間の経過とともに増加し、研究者たちはいまだに議論を続けている。

1918年のパンデミックによる全世界での死亡者数に言及する際、大半の人が引用するのが『Emerging Infectious Diseases』誌に発表された2006年の論文だ。同誌を刊行している米疾病管理予防センター(CDC)は、この論文をCDCのウェブサイトに目立つように掲載している。グーグルで「Spanish flu fatality」(スペイン風邪 死者数)と検索すると、最初にヒットする論文もこれだ。

この論文は冒頭の段落で、あまりに広く引用されている3つの矛盾する数字を、なんの脈絡もなく挙げている。スペイン風邪における感染者数は5億人、死亡者数は5,000万〜1億人、致死率は2.5パーセントというあのデータだ。

公平を期すために言うと、論文の著者たちは致死率を「case fatality rates」と複数形で表現したうえで、「> 2.5%」と記している。つまり、地域によって致死率がある程度は異なることを示唆しているのかもしれない。だが、この数値が全世界の感染者数および死亡者数と並べて掲載されているせいで、ほとんどの読者は致死率も全世界の平均だと解釈しているのだ。

「2.5パーセント」の謎
論文の著者たちが致死率を2.5パーセントとした経緯は不明だ。

この数値の参考文献として挙げられているふたつの出典も、この数字を裏付けるものではない。ひとつは1980年に出版された公衆衛生概論に関する書籍だ。同書はスペイン風邪の全世界の致死率を4パーセントとしているが、これは論文に書かれている致死率の約2倍である。

もうひとつは、医学ライターと医学を専門とする図書館員が執筆した1976年の書籍だ。この書籍では、スペイン風邪の原因となったインフルエンザウイルスの全世界における感染率は28パーセントで、2,200万人超の人々が死亡したとしている。そこから計算できる全世界の致死率は、最低でも4.3パーセントになる。



人は「あなたが言及している数字は、わたしたちの数字ではありません。でも、ほかの科学者たちは広く引用しているデータです」と答えるでしょう。そのうえで、「あなたが引用する数値が正確かどうかについては、何も意見はありません」と。そして、06年の論文で示した数値を導いた科学者たちに連絡してみてはどうかと勧めるはずだ。

なぜなら致死率2.5パーセントの出典と考えられるふたつの文献は40年以上も前に出版されており、著者たちは他界していたからである。
そこで仮説を唱えてみたい。
我々が常日頃、テレビや新聞、ネットで見る数字自体がかなり曖昧でいい加減な情報である可能性が高い!
そうと疑いたくなるのです。
疑う事も民主主義の根本にあるのだろう。
そして本当の事は誰も知らない、知ってはいけないのかも知れない。






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最終更新日  2020.08.15 02:58:54
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