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カテゴリ:本
自伝小説というよりも、映画を見ているような感じで非常にわくわくした。著者の挑戦的な生き方が素材にあり、それを共著のライターが読み物としてうまく脚色させているんだなと驚いた。小説としても飽きさせずおもしろいが、あとでふと我に返るとアメリカンドリームの典型的な例であるので話の先が読めてしまうので映画にはなりづらいのかもしれない。 ただ、巻末でソフトバンクの孫さんやユニクロの柳井さんの対談や柳井さんの書評が入っていて、ときおり日本マクドナルド創業した藤田田さんの話があって、非常に興味深かった。藤田田さんの、「ユダヤ商法」の本は絶版であるが、図書館で探して読んでみたいと思う。
マクドナルドというのは、
それぞれの要素でトップレベルを走っており、他のファーストフード産業を寄せ付けない。その理由はなんであるかと本を読みながら考えてみた。結局、基本を忠実に、お客さま本位であり、「待たせない、清潔であり、わかりやすい商品を、安く提供する」という経営理念なのかなと思う。開業当時の1950年代はそのような競合がなかったと思うので、新しい事業を創り出したということなんだろう。
またマクドナルドの店の権利を買って行うフランチャイズも、一定の権利料を払うけれども材料は共同で提携工場から買うと聞いて驚いた。マクドナルド本社が材料を買ってそれをフランチャイズオーナーに卸すと、本社とフランチャイズオーナーが値段で争うからだそうである。2者の関係は争うことでなく、同じ方向に目が向いている。 つまり、マクドナルドがこれだけ大きくなったのは、自己資本をあまり持たなくてもフランチャイズオーナーが資本を提供するという仕組みで、急激に店の数を増やしたからという、当り前のことなのかな。また商品とサービスの説明が簡単で、それがフランチャイズをしやすくして、広告宣伝もより効果的になる。なんか経営学の1ページのような話だ(でも日本ではフランチャイズ店は少ないらしい出典[http://mawashimono.com/mc/zatu.html#8])。 さて、今もマクドナルドがそういった利益システムになっているかどうかわからないが、多くのフランチャイズシステムは本社が儲かりフランチャイズオーナーはあまり儲からない例が多い。セブンイレブンもフランチャイズオーナーは店舗数に制限があるそうだ。 マクドナルドもビジネスのやり方は本社が決めて制限があるので、フランチャイズオーナーが取れる道は、マニュアルの方法をいかにうまくやるかであろう。そうすると店舗数を増やしていくことしか、利益を大きくする方法はないのではないだろうか? このあたりフランチャイズシステムについて浅学なので、これ以上は今は語らないようにする。この本に登場する人物は尊敬するのだけれど、何か大事なことが語られていない気がしたからちょっと触れてみた。 とはいえ、起業家として良い言葉があったので、抜き出してみた。
これをコンピュータービジネスに活かせと言われても、そのまま直にはできないが、どうすればいいんだろう。
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Last updated
2008.06.12 13:40:32
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