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未来の記憶のつくり方
書評/サイエンス 本のタイトルはかっこよすぎて期待してしまいましたが、最新の脳科学の成果を実生活に結びつけている点は好感が持てました。 この本の中から「未来の記憶」と脳の発達について取り上げてみます。 普通に記憶というと、過去の出来事を覚えるものです。 「未来の記憶」というのは、私たちが未来の予定を覚えることなんですね。そして記憶は感情とも結びつくと強い記憶になり、自分自身に強い影響を与えます。 未来の予定が、「明日の会議は積極的に議論されて、きっと会社にとって前向きの具体的ですばらしい案が出て、参加者全員によって可決されすすめられる。」といような感情的に気持ちの良い記憶にすることが大事なんです。ポジティブに捉えれば、明るい結果を導き出しやすいものです。 そして結局、私たちは良い方向へ進むことができます。 著者は「オーラの泉」も例に挙げていますが、その科学性や本当であるかどうかは言っていません。その話の結果が、被験者にとって良い方向へいくことを肯定的にとらえています。 ものごとの原因はわかりづらいもの。その結果が良いものであれば、それはそれでいいのではと、、私もそう思います。 もう一点、脳の発達について 私は頭脳の成長は20代がピークでそれ以降は衰えていくものだと思っていました。ただ一方で経験が支えていくので、全体の能力としては40代、せいぜい50代がピークであると思っていました。 ところが知能は「流動性知能」「総括性知能」「結晶性知能」の3種類があるそうです。 「流動性知能」が、通常いわれている知能と呼ばれるものです。 18歳をピークにしてだんだん下がっていくそうです。 「総括性知能」とは、段取る力やマネジメント力です。自分の知識を組み合わせ何かを生み出すだけでなく、他者の力を理解して全力をあげる力です。この力は、置かれた立場や世界観によって、40歳以降二極化する可能性が考えられています。 「結晶性知能」とは、年齢とともに伸びていきます。知恵・知識・経験を伴った知能で年齢とともに下がるということはありません。 以上の3つの知能の総合力なので、決して若ければいいというものではないそうです。 あーあ、良かった。 最近、自分でもこれまでなかったことですが、マネジメントに強い関心が出てきています。個人の限界を感じたからかもしれません。でも、パズルやプログラミング能力はベストではなくてもまだまだだと思うんですがね。 最後に「記憶のコツ」を記しておきます 1. 三割忘れる頃におさらいをする 2. 記憶したい面ではこころを動かす 3. 記憶を引き出す 4. 音韻と視覚の両方で記憶する 5. 3の3の3で覚える 6. 目を閉じてワーキングメモリーを働かせる 7. チャンキングとフッキング、結局は理解すること 8. パッションとポーラースター 9. 覚えられなくて当たり前 これがよくわからない人は本を買ってください(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.24 23:31:53
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